これまで数度、同人イベントで「売る側」に立ったことがあります。売り子として頒布を手伝ったり、頒布するカードゲームのルール作りをサポートした流れで、そのまま売り子兼説明係を担うことになったり、名義貸しのような形で合同誌の主宰を務めたり……。そんな自分が、とうとう「個人サークル」を立ち上げ、自分一人で作った同人誌(個人誌) を頒布することになりました。
当日の様子
これまでの経験があるからどうにかなるはず!と息巻いていたものの、いざ飛び込んでみると右も左も分からないことばかり。楽しさも達成感も凄まじかったけれど、当然相応の苦労もあり……。であれば、そんな経験を書き残して後に繋ぐのが文字書きの務め。
というわけで、今回は「サークル立ち上げ~申し込み」「原稿作成~入稿」「イベント前~当日」 の三つのステップから、同人素人が初の個人誌を製作・頒布するまでの記録を、備忘録を兼ねた「初心者向けガイド」として書き残していきます。
《目次》
スタートライン!
せな・りえ from AIKATSU☆STARS! アニメ ¥255 provided courtesy of iTunes
前談 - ここまでのあらすじ
自分が今回頒布することになったのは、アニメ『アイカツスターズ!』の二次創作小説。2025年3月にpixivにアップして、その先は全く考えていなかった――のですが、これがありがたいことに好評をいただいたので、年2回ほど開催されているアイカツ!シリーズオンリーの同人イベント『芸能人はカードが命!』への出展を考え始めた。……というのが事の発端。
自分一人で同人イベントに出展するなんて未知の世界。売れるかどうか以前に「何をどうすればいいのか分からない」「どこから手を付ければいいのか分からない」という壁があまりに大きく、最初はいやいや流石に……と諦めかけていました。そんな折、経験豊富な友人たちから「表紙なら自分が描く」「アドバイスならいくらでもするよ」と頼もしい言葉を貰ったことで背中を押され、2025年11月に満を持して行動開始。2026年2月7日開催の『芸能人はカードが命!34』に向けた準備を始めました。
kogalent.hatenablog.com
(件の二次創作小説は、自分にとって初めて書き上げた本格的な小説。アイカツスターズ!という作品に出会えなかったら、サークル出展どころか「小説を書き上げる」というスタートラインにさえ立てなかったと思います。ありがとう、アイカツスターズ!……!)
サークル立ち上げ~申し込み編
自分がサークル出展を決めたのは2025年11月。問題のイベント『芸能人はカードが命!34』が開催されるのは2026年2月7日。サークル出展を決めたはいいけれど、たった3ヶ月でスケジュール的にやれるのか……? と諸々調べてみると、「3ヶ月前にスタート」はむしろ丁度いいタイミングだった ことが分かってきました。
・スタート 11月中旬
・イベント参加申込 12月13日
・印刷所への入稿目安 1月17日
・イベント当日 2月7日
スタートから申込、入稿、当日までそれぞれ1ヶ月あり、しかも原稿は「pixivにアップしたものを修正する」ことで対応できる。これはひょっとして……
引用:https://x.com/i/status/1537374544163663872
このタイミングの良さも、自分の背中を押してくれた要因の一つ。活動を決めた2025年11月6日、まずは最初のステップとして「表紙をどう作るか」「どの印刷所に依頼するか」「サークルはどう立ち上げるか」 の3点を考えていくことにしました。
① 2025年11月 表紙作成開始 - 依頼+下絵製作
今回作るのは小説同人誌。中身(本編) は既に手元にあるけれど、本にするには中表紙、あとがき、奥付、そして何より「表紙」 が必要になります。
自分は一応絵を描く人間なのですが、デジタル色塗りも表紙デザインも未経験で、それがこれまで個人誌製作に踏み切れなかった理由でもあります。しかし、幸い「表紙で困ったら任せてほしい」と言ってくれる友人がいたので、その方と打ち合わせの上「自分が線画と構図を担当し、色塗りや文字装飾といった、所謂表紙デザインをお任せする」 という分担で進めることに決定。色塗りや文字装飾という「美味しくないであろう部分」を引き受けてくれた友人に感謝……!
印刷所への入稿は1月17日。そこから逆算して「12月頭に線画を送る」「1月頭に表紙を納品してもらう」 というスケジュールを立て、まずは線画の作成からスタート。
恥ずかしいものは書けない! と意気込んだものの、絵を描くのは実に約5年ぶり。シャーペンと消しゴムを鬼のように使い倒して下絵を作り、0.05mmのミリペンとトレス台(Amazonで3000円未満のお値打ち品を購入) で線画を書いては「円弧が滑らかに書けない!!」「手が手に見えない!!」と何度も発狂寸前に陥り、結果線画を渡せたのは納品予定日の前日。 初っ端からクライマックスが過ぎませんか!?
(トレス台を使った作業風景。頭や輪郭などの「円弧」をフリーハンドでペン入れするのが本当に大変でした……。プロの方って一体どうやって描いてるんです!?)
② 2025年12月上旬 - 1 表紙イラスト発注
線画が完成したので、続いては件の友人と本格的な打ち合わせ。完成した線画、表紙デザインのイメージラフ、キャラクターの参考画像、そしてイメージ元となる『アイカツスターズ!』の動画を用意して「この線画をこんな表紙に仕上げてほしい」と相談します。
(「友人」こと皐月臨先生。学生時代から積極的に同人イベントに参加されているベテランで、今回の個人サークル初出展を総合的にサポートしてくれた恩人です)
色味、フォント、雰囲気。いざ考えてみると考える要素は山ほどあり、実際に着手してみなければ分からない部分も多い……ということで、その場はひとまず「適宜進捗共有を行い、必要に応じて調整を行っていく」 ということでクローズ。第一段階、突破ッ!
VIDEO
(表紙はこのOP映像の冒頭シーンのような色味・雰囲気で、と注文したところ、本当にイメージそのものの仕上がりで納品いただくことができた。漫画家さんってすっげぇんだ……!)
③ 2025年12月上旬 - 2 印刷所の選定
「どんな表紙にしてほしいか」という要望は一通り伝えましたが、表紙を作るには具体的な「寸法」も重要。つまるところ、表紙・背表紙・裏表紙が一つになった長方形のテンプレートデータ が必要になってきます。
そのテンプレートは同人誌を刷ってくれる「印刷所」がWeb上で配布しているのですが、同じページ数・サイズでも印刷所によってテンプレートが変わってくるので、少なくとも印刷所だけは早々に決めなければなりません。身の回りの同人誌製作経験者やネット上の情報を参考に、自分が選んだのはこちらの『シメケンプリント 』さん!
選んだ基準は「少部数印刷に対応している」こと、印刷前のプレビュー機能など初心者向けの機能が充実していること、小説同人誌に対応したサービスがあること、そして何よりインターフェースが使いやすい こと。
印刷会社の中には(小規模な会社が多いこともあって) ページがスマホに対応していなかったり、目的のサービスが見つけ辛かったり……ということがとても多く、その点シメケンプリントさんの使いやすさは大きな魅力。手元の原稿データを元におおよそのページ数を割り出し、件の友人に「このデータを使うことになりそうですが、ページ数が多少前後しそうです」という連絡を行いました。
これで表紙、原稿、印刷所という、本を完成させるための最低限の目処は立ったことになるので、いよいよ次は「申し込み」 の準備へ。
④ 2025年12月中旬 - 1 サークルカット作成
イベントに申し込む為に必須な「サークルカット」ですが、このサークルカットを作るには「サークル名」「イラスト」「説明文」 の3つが必要になります。
まずはサークル名。自分は虎賀れんとという名前で、本ブログの名前は「こがれんアーカイブ」。折角なのでサークル名もそれらと繋がりを持たせたいな、と「本」や「紙」にまつわるワードを思い付く限り列挙。ついでに語呂の良さも加味しつつ、最終的に現在の「こがれんノート」に決まりました。ノートが思い付くまでは「こがれんアーカイ部」でいいかな……なんて思っていたのですが、どう頑張っても某ゲームが脳裏を過ぎるので没に。
次に必要なのはイラスト。これは表紙の線画を自分で塗って使おう、と考えていたのですが、サークルカット作成でどうせ使うしせっかくなら……とアイビスペイントでデジタル色塗りにチャレンジ。それまではずっと鉛筆やペンで塗ったものをスキャナーで取り込んでいたので、タップするだけで塗り潰しができたり、同じ色をそのままコピーできたり、ぼかしが入れられたり、レイヤーを分けることで何度でもやり直しができたりと、一つ一つの機能がまさに革命でした。かがく の ちから って すげー!
こうしてサークル名とイラストが完成、あとは先輩方のサークルカットを参考に説明文を考え、それらをアイビスペイントで一枚の画像に統合。遂にサークルカットが出来上がりました。
文字入れ、枠線、フォント……。サークルカットに必要な機能はすべてアイビスペイントに網羅されていた(ペイントソフトなんだから当然と言えば当然なのですが) ので、内容が決まってからはものの1日でサークルカットを完成させることができました。ありがとう、アイビスペイント……!!
⑤ 2025年12月中旬 - 2 出展申し込み
サークルカットが完成したので、次はいよいよイベントへの参加申し込み。
サークルカットを準備して申し込む、と書くと大したことないように聞こえますが、運営側が配置を検討するための「作品説明」や「カテゴリー設定」が必要だったり、落選した時の返金用銀行口座を記入したり(当然だけれど、イベントの出展にはそこそこの参加料が必要) と、意外にもやることがたくさん。 当然それらをどう書けばいいのか・間違っていないかのセルフチェックも欠かせないので、自分はなんだかんだで1時間以上かかってしまいました。締切間際の時は要注意!……自分がもたもたしてただけで普通はそこまでかからない気もしますけど!!
原稿作成~入稿編
⑥ 2025年12月下旬 - 1 納品用小説データ作成
参加の申し込みをしたのが12月13日で、イベントは2月7日。印刷~発送の時間も考えると、1月17日に印刷所に入稿するのがベストタイミング。となると、この1ヶ月で「本の原稿データ」を一通り揃えなければなりません。
表紙は既に1月頭納品で依頼済みなので、こちらでやるべきは小説原稿の仕上げ。具体的には「フォーマットの作成+落とし込み」「中表紙、あとがき、奥付の作成」 を行っていきます。
シメケンプリント様は小説の原稿テンプレートを配布されていなかったので、こちらの『しまや出版』様が配布されているWordテンプレートの「若葉マークテンプレート 文庫」を使用。
そのままだと行数が15と少なかったので18に調整、ヘッダーとフッターの長さなどの微調整を行うことで小説原稿のフォーマットが完成し、ここに「 “” を〝〟(ダブルミニュート) に」「数字やスペースを全角に」「フォントを游明朝に」 など、縦書き仕様への変更を施した40000字の原稿を放り込んでいきます。
(最初は自分でテンプレートを作ろうと思ったのですが、とじしろや余白の処理が想像以上に大変で挫折。しまや出版様のテンプレートを使う以上しまや出版様に入稿するのが筋なのですが、Webサイトがスマホのブラウザに非対応だったので、使い勝手の問題で断念。いつか必ず恩返ししますので……!)
中表紙と奥付はテキストボックスを使うことでシンプルに作成。あとがきも本文のスタイルで作っていったのですが、ここに来て今のままだと書けない部分が出現しました。「使用楽曲欄」 です。
⑦ 2025年12月下旬 - 2 著作物の利用許諾申請
今回の小説には、アイカツスターズ!の楽曲『So Beautiful Story』の歌唱シーンがあり、歌詞をそのまま載せているので、同人誌とはいえ出版するなら権利元から許諾を貰わなければなりません。
音楽の権利管理団体といえばJASRAC。申請用のサイト『J-RAPP』に登録し、So Beautiful Storyの情報と「同人誌に歌詞を載せて30部ほど頒布します」という内容で申請を行ったのですが、結果はまさかの「不許可」でした。 何故!?
こちらが件の『J-RAPP』。UIがあまりにも古く詐偽サイトを疑ったものの、どうも正真正銘JASRACが管理するサイトの様子。
なら何を間違えたのだろう、もしかしてアイカツ!シリーズの版権管理の問題? などとも考えたのですが、蓋を開けてみれば理由はとてもシンプル。
このリンク先、JASRACの管理作品データベース『J-WID』でSo Beautiful Storyを検索すると、以下のような画面が出てきます。
そう、なんとこの楽曲はJASRACがすべての権利を管理しているわけではなく、出版など一部分野の権利については下記の団体『株式会社NexTone』が管理しているのです。 し、知らなかった……!
というわけで、NexTone運営のサイト『PlayN』で改めて利用を申請。申請後翌日という驚きの早さで、あとがきに必要な最後のピース「利用許諾番号」を手に入れることができました。
これにて小説原稿は無事完成、ページ数も確定したので友人に最終ページ数を連絡し、あとはいよいよ「表紙の納品」 を残すのみ。
⑧ 2025年12月下旬 - 3 表紙案の確認
表紙の線画を渡してから3週間後の2025年12月29日、件の友人から表紙が仮納品されました。
発狂。嬉しすぎて狂。 自分の思い描いていた以上のものがそこにある、という感動はもちろん、そもそも自分の線画をプロが仕上げてくれること自体が初めてだったので、それはもう言葉にならないくらいに大感激……!
素晴らしい点にありったけ感謝を送りつつ、そういえば「背表紙のことを何も相談していなかった」ことに気づいてしまい、謝罪と共に再度打ち合わせ。フォントと併せて修正を行ってもらうことに。
⑨ 2026年1月上旬 - 1 打ち合わせ・表紙納品
通話で意見を擦り合わせながら、背表紙の雰囲気やフォントを共に検討。その打ち合わせを経て、数日後に納品されたのがこちら。
ぱっ……パーフェクト!!!!!!!!
というわけで、2026年1月8日に表紙が完成。これにて、遂に入稿までの準備が整うことになりました。
⑪ 2026年1月中旬 - 1 入稿
表紙・背表紙・裏表紙が一つにまとまったpsdデータと、中表紙・本文・あとがき・奥付が揃ったWordから出力したPDFデータ。この二つで材料は揃ったので、2026年1月17日にいざ入稿。シメケンプリント様のWebページ上でオプションを選び、納品先を指定し、30部の印刷を注文。 SNS上での反響や個人誌初挑戦なこと、イベントの規模感などを踏まえての部数判断だったのですが、結果的にこの判断は大正解でした。
付加したオプションは、しっかりした手触りにするための表紙マットPP加工(高級感が出る+汚れが目立たなそうなのでマットを選択) と薄紫色の遊び紙、そしてシメケンプリント様を選んだ理由の一つでもあるプレビューPDF。
プレビューPDFは、データの納品後に「こういう順番で印刷します」という仕上がりを確認できるPDFのダウンロードページが送られ、ページ内の「確認」を押下することで印刷が開始される、というサービス。
表紙→中表紙→本文→あとがき→奥付→裏表紙という順番にまとまっているか、本文に落丁はないか、余白は問題ないか……などを確認できるのはもちろん、シンプルに「全部がセットになったPDFデータが手に入る」 というのも嬉しいポイント。これが後々役に立ってくれることに。
して、原稿の確認も無事終了。忘れないように確認ボタンを押し、遂に「同人誌を作る」というドデカい山場が終了。 しかし、まだまだやることは山積みで……。
イベント前~当日編
⑫ 2026年1月中旬 - 2 お品書き作成
頒布物を完成させたら、次に考えるべきは宣伝と当日の準備。まずは宣伝に使うものから……ということで、宣伝ポストにも使うであろう「お品書き」 から。
そもそもお品書きってどうやって作るの? ということで、友人に訊いたりブログ・noteを読み漁った結果、パワポで作ったりイラストソフトで作ったりする以外にも、どうやら『Canva』というWebサイトで作る方法がある様子。試しにこれを覗いてみると、これがまた凄い代物でした。
Canvaとは、要するに「大量のデザインテンプレートが用意されたWeb版パワポ」 のようなもの。テンプレートを選んで、表紙の画像を載せて、文字を入れてレイアウトを弄る……という簡単な手順でデザインを作成でき、同じ流れで年賀状を作ったことのある自分にとってはまさにうってつけのツールでした。
このCanvaと数時間格闘して完成したお品書きがこちら。
こればっかりは自分の目だけでは判断できないので、絵心のある友人たちに感想を伺ったところ、これが思ったより好評だったのでリテイクもなく無事に完成。
これをトリミングしたものと、前述のプレビューPDFをJPEGに変換したものがあればX (旧:Twitter)での宣伝もバッチリ。というわけで、次は早速当日の準備 へ。
⑬ 2026年1月下旬 - ブース設営用品調査+準備
前述の通り、自分はこれまで何度か同人イベントで売る側に立ったことがあるのですが、自分はあくまで経験者組のお手伝い。いざ自分で準備するとなると右も左も分からないもので、当時の写真や先輩方のnote等を参考に揃えたのが以下のラインナップ。
〈100均で買ったもの〉
・値札(ミニサイズのメモ)
・値札スタンド(カードスタンド)
・種類別に収納できるコインケース
・布テープ
・養生テープ
・マスキングテープ
・お品書き用のB5クリアケース
・コイントレー
〈その他〉
・ポスター
・ポスタースタンド
・ランチマット
・お釣り(100円玉+500円玉)
・ハサミ
・カッター
・油性サインペン
・ゴミ袋(数枚)
・木製折り畳み式ブックスタンド(お品書き用)
・差し入れ(ホットアイマスク)
・サークル布
・クリアブックカバー
それぞれを詳しく見ていくと以下の通り。
〈100均で買ったもの〉
今回お世話になったのはDAISOとSeria。……というかほぼDAISO。
値札は縦長の小さなメモ、値札スタンドはカードを立てるためのスタンドでそれぞれ代用。メモは事務用品……というより手紙がある場所に置いてあり、カードスタンドは事務用品エリアで発見。お品書き用のB5クリアケースも近い場所に置いてあったので併せて回収。ちなみに、クリアケースとは「小学生がチラシを入れてオリジナルの下敷きと言い張るも、柔らかいので下敷きの役割を果たしてくれない」でお馴染みのアレ です。伝われ……!
コインケースは、小銭だけでなくお札も入るものが300円で売っていたのでそちらを購入。コイントレーはDAISOでしっくりくるものがなかったので、Seriaで見つけた箱形のものを採用することに。コイントレーなので事務用品エリアにあるかと思ったのですが、デスク上収納やブックエンドなどが置いてある辺りにあったので、コイントレーというよりは「小物収納」のカテゴリーだったのかもしれません。
テープ類は、一般サイズの布テープと養生テープ、小さなマスキングテープを購入。ところが、会場でテープを使ったのは「ゴミ袋の設置(養生テープ) 」「見本誌のマーキング(養生テープ) 」「ポスタースタンドへのポスター貼り付け(マスキングテープ) 」と、布テープの出番はありませんでした。
段ボール箱を持ち帰ることになったら使おうと思っていたものの、現地で捨てられるし養生テープでも代わりは効くので、もしかすると必須ではないのかも……?
〈その他〉
ポスターは、件の友人が表紙イラストを加工する形で作ってくれたものを最寄りのコンビニでA3サイズ・複数印刷。複数印刷するのは、スタンドに「表裏両面で」取り付けるため。 後ろからも見えるのが地味に便利なんですよね……。ちなみに、ポスターはサランラップの箱に入れて持っていくのがオススメです。
お品書きを立てかけるための木製折り畳み式ブックスタンドとポスタースタンドは、どちらもAmazonで購入。(ポスタースタンドは塗装が剥がれてたり梱包が雑だったりと散々だったけど) 使い勝手は抜群でお値段もお手頃なので概ね満足。くるくると丸まったポスターをスタンドに取り付けて、マスキングテープで真っ直ぐに留めればOK。
カッターは現地で受け取った同人誌の開封に必要で、油性サインペンも値札を書いたり書き置きを残したりと大活躍。柔らかい筆箱に入れてメモと併せて持っていきました。
尚、見本誌は「本にクリアブックカバーをかけて、その上から “サンプル” と書いたマスキングテープを貼る」 という方法で作っていました。ただ、マスキングテープだと流石に小さかったので、後にハサミで切った養生テープと交換。ハサミがあって良かった……。
他は、離席時に机にかけるランチマットと、包み紙や袋を捨てるためのゴミ袋数枚、そして差し入れのホットアイマスク。差し入れの相手は友人や隣接スペースの方を想定していたのだけれど、フォロワーさんなど他の出展者からも差し入れを頂いたのでアイマスクが枯渇。皆さんは主にお菓子を配り合っていたので、そのような「差し入れになるし、ならなくても自分で食べれるもの」 を準備しておくと便利かもしれません。
一方、曲者なのがお釣りとサークル布。お釣りはおおよそ「100円玉50枚+500円玉20枚」を用意していったのだけれど、貯金があった500円と違い、100円玉はゼロからのスタート。日々の生活の中で地道に集めつつ、足りない分は手数料を払って銀行で両替するというハードワークを強いられることに。
サークル布は、下記のnoteを参考にユザワヤで横90×縦100cmのオックスフォード布を購入。更に、100均で購入した布用のボンドを使って端のほつれ止めを行うなど、この辺りはまさに初体験のオンパレード。一つ一つの工程で「これ合ってる!?」が発生するので大変だったけれど、それ以上に文化祭準備のようで楽しかったです……!
⑭ 2026年2月上旬 サンプル作成・告知
最後に行うのは、イベント参加の告知・宣伝 。Canvaで作ったお品書きと、プレビューPDFを変換したJPEGデータ、pixivにアップした本文サンプル(プロローグと、第1章の数ページ分) を、イベントの数日前にX (旧:Twitter) で投稿します。
これをもって、遂にすべての準備が完了。スーツケースを引っ張り出し、寒さ対策をしっかり整え、いざ『芸能人はカードが命!34』へ――!
⑮ 2026年2月7日 - 1 「芸能人はカードが命!」当日
2026年2月7日 10時半、芸能人はカードが命!34の会場・横浜産貿ホール マリネリアに到着。会場に納品されていた同人誌を受け取って自分のスペースへ向かい、約1時間かけて設営を終えました。これ……これ結構綺麗なんじゃない!?
歴代アイカツ!シリーズの楽曲が流れる中、お隣のスペースや出展しているフォロワーさんと差し入れを渡し合ったり、レイアウトをちまちま弄ったりしているとあっという間に1時間が経過。12時半、遂にイベントがスタート!
今回の持ち込み数は31。うち2部は自分用、うち4部は身内用の取り置き分、3部は憧れの「新刊交換」をさせていただいたので、開始時点で実質的な在庫は22冊。
たかだか22、と思われるかもしれませんが、何せ頒布物は一冊700円の小説本 という購入ハードルが高いもの。まして自分は個人サークル初出展の素人小説書きなので、始まる前は「1桁しか売れないのでは」と本気で思っていました。けれど、蓋を開けてみれば最初の1時間半で多くの方がいらっしゃり、在庫が早くも1桁へ。 あ、ありがたい……!
その中で、普段からお世話になっているフォロワーさんから豪華な差し入れを頂いたり、兼ねてからファンだった同人作家さんが自分の本を買いに来てくださったり、合同誌へのお誘いを頂いたり……といった嬉しい出来事もあり、この時点で既に内心大号泣。出て良かった! の気持ちでいっぱいでした。
14時になると人波も落ち着いてきたので、ここで自分もサークル巡りをスタート。ランチマットでスペースに蓋をして書き置きを残し、場内で購入したトートバッグを片手に一通り巡回。挨拶なども行うと時間はあっという間にすぎるもので、ちゃんとスペースに戻ったのは15時頃。そこからは徐々に解散ムードになっていき、自分もそれに倣って16時に撤収。
気になる最終的な頒布数は、18/22冊 ! 少部数とはいえ、初参加でここまで手に取ってもらえるとは思っておらず……。スペースにお立ち寄りいただいた皆様、本当にありがとうございました!!
episode Solo
るか, ななせ, かな & みほ アニメ ¥255 provided courtesy of iTunes
⑯ 2026年2月7日 - 2 通販ページ開設
ほくほくの幸せ気分で帰宅中、「折角在庫があるのだから」とスマホを開いて調べ始めたのが「通販」の方法。 当初は考えもしていなかったのですが、イベントで本を頒布し、様々な方と言葉を交わす中で自信が持てたのだと思います。
pixivにサンプルをアップしていたこともあり、使うショップは日頃からお世話になっているBOOTHに決定。少し調べるとショップの開き方から発送の手順までの一連が網羅されたスーパーnote が見つかったので、こちらを参考にショップを開設。
100均で道具を買い揃え、自宅へのバスを待ちながら開店を告知。らっしゃいらっしゃい!(100Pかつ少部数頒布の小説としては本当に) 安いよ安いよ!!
などと言いつつ、ここまできっちりやっても「会場で売れたのはイベント効果もあるだろうし、送料をかけてまで欲しい方は流石にいないかも」「これで一冊も出なかったら恥ずかしい」「調子に乗っちゃったかな、自惚れてるかな」……と、この時は本当にそう考えていました。ところが。
新刊!!!!完売しました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「ありがとう」を唄いながら
マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV:日笠陽子), 月読調(CV:南條愛乃) & 暁切歌(CV:茅野愛衣) アニメ ¥255 provided courtesy of iTunes
⑰ 2026年2月8日 商品の梱包・発送
幸いなことにイベントは土曜日だったので、ご注文頂いた4冊の梱包・発送作業に翌日を丸々1日充てることができました。というより、不慣れすぎて丸々1日充てざるを得ませんでした。
(梱包・郵送においてもこちらのスーパーnoteを参考にさせていただきました、ありがとうございます!)
自分の本は100Pとそれなりに厚みがあるので、OPP袋だけでは微妙に収まりが悪い。そこで、本とメッセージカードをOPP袋で包んだら、それを更に梱包用の小さなビニールバッグに入れていきます。 本来なら「袋にジャストフィットしている」ことで得られる安全性を二重梱包で補う、オール100均ならではのパワープレイ……!
エアキャップ封筒は2種類のサイズを用意し、ぴったりハマらなかった方にはボール紙(これも100均の自家通販コーナーで購入) を入れて調整。差出人としてサークル名の「こがれんノート」を記入し、梱包は無事終了!
最後に、封筒を区分するためのメモをマスキングテープで貼り付けて、最寄り(といっても徒歩30分) のヤマト運輸に持ち込みます。
発送方法として選んだこちらの「あんしんBOOTHパック」は、BOOTHのマイページ上で表示されたQRコードを使い、ヤマト運輸の店舗で伝票を発行。それを封筒に貼付・提出することで簡単に匿名発送ができる優れもの。
こちらの手続きを行い、マイページの各伝票画面で「発送完了しました」のメッセージを送って――遂に、2025年11月から3ヶ月に渡った同人誌製作・頒布が完結。 ご協力くださった皆様、応援してくださった皆様、そして本を手に取ってくださった皆様! 本当にありがとうございました……!!
森のひかりのピルエット
せな・るか from AIKATSU☆STARS! アニメ ¥255 provided courtesy of iTunes
最後に
トレス台を使って絵を描くこと。デジタルで色を塗ること。イラストを発注すること。小説を原稿のフォーマットに落とし込むこと。あとがきを書くこと。印刷所に入稿・発注すること。著作物の利用許諾を貰うこと。サンプルを作って告知すること。サークルスペースを設営すること。自分の同人誌を頒布すること。通販ページを作り、梱包・発送すること。それらすべてのスケジュールを考え、漏れのないように管理・進行すること……。これだけの事柄をたった3ヶ月で経験できた今回の一連は、自分にとって学びばかりで、有意義で、何よりとても楽しい体験 でした。
忙しかったのも、大変だったのも事実です。けれど「本当に同人誌を出すんだ」と実感できてからは毎日が文化祭前日のような気分でしたし、当日サークルスペースに立った時、自分の作った本と対面した時、そしてそれを手に取ってもらえた時の感動は、この先ずっと忘れられない宝物になりました。
だから、もしこの記事を読んでくださった方が「同人誌の製作に興味がある」ないし「出したいけれど迷っている」のであれば、是非挑戦してみてほしい!と胸を張って言えますし、この記事がその助けになるのなら、文字書きとしてそんなに嬉しいことはありません。
……とはいえ、それでも不安や怖さは拭えないと思います。そんなあなたには、是非こちらの楽曲をおすすめしたいです。
VIDEO
一歩を踏み出す勇気をくれるアイドル・凛堂たいむとアイカツアカデミー!をどうぞよろしくお願いします!!!!(唐突)(ダイマ)(ここまでお読みいただきありがとうございました!)(いつかどこかのイベントでお会いしましょう……!)