2021年12月31日、皆様年の瀬をいかがお過ごしでしょうか。
かくいう僕は、寒さに凍えながら「今年は“ガンダム00”の年だったな……」と感慨に耽っております。
『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』は、今から14年前の2007年に放送が開始されたガンダムシリーズの一つ。
その物語はガンダムシリーズでは異端中の異端と呼べるもので、舞台はなんと西暦2307年という「現実の先にある未来」。未だ一つになりきれず紛争を繰り返す世界に対し、「武力介入による戦争の根絶」を掲げる私設武装組織、ソレスタルビーイングの戦いを描く作品だ。
本来ならここから『00』の解説を始めたいところなのだけれど、何せこの作品、情報量があまりにも多い。なので本ッッ当にざっくり言うならば……
「キャラクターたちの奥深い群像劇、壮大かつ様々な世代に訴えかけるテーマを描き切った物語性、アニメ作品ならではのケレン味、魅力溢れるメカニックや世界観、声優ファンもそうでない方も納得の、声優陣の愛に満ちた熱演、今尚全く色褪せることのない圧倒的な作画、高いシンクロニシティで作品を彩る楽曲群」といった、およそアニメーション作品に求められる全てを備えたと言っていい最強無比の作品です!!!!!!!(断言
とはいえ、そんな『00』も今では14年前の作品。では、なぜこの2021年が『00』の年だったのか……というと、その理由こそが本記事のタイトル。
なんとこの2021年、筆者の周りでは確かに『機動戦士ガンダム00』が流行っていた……もとい「2021年秋期の覇権アニメ」状態だったのである……!!!!
全ての始まりは今年の春。Twitterに実装された新機能「スペース」によって、ありがたくもフォロワーの方々や、その縁の方々とお話しする機会に恵まれることとなった。
そして、そういった場に集まる方々は元々強い繋がりのある人たち。つまりは、皆似たようなジャンル(主に特撮・アニメなどの)オタク魂を秘めた猛者たち(?)。
そんな場所で、それぞれの推している作品の話が出ないはずもなく……。「ウルトラシリーズ」を人生と掲げる筆者は、勿論迷うことなく何度も何度も言ってきた。
「あらゆる創作の中で一番愛する作品は『機動戦士ガンダム00です!!!!!!!!!』」
(要は「作品としてのナンバーワンはガンダム00、シリーズとしてのナンバーワンはウルトラ」という話)
こんなことを口癖のように言うのには、少なからず「布教したい」という目的もあったのだけれど、実のところ、これまで筆者は『ガンダム00』の布教に成功したことが一度たりともなかったのである。
そもそも『00』は布教することがどうにも難しい作品だ。理由としては
①歴史ある『ガンダムシリーズ』というハードルの高さ
②TVシリーズ25話×2シーズン+劇場版という長さ
③1話たりとも見逃せない緻密な連続ドラマという視聴上のプレッシャー
これはねぇ、キツいよ(諦め)
まして、同作を布教する当人は『ガンダム00を人生一愛する』と豪語する激重オタク。余計キツいよ(ダブルスコア)
とまあそういった事情もあり、筆者自身周囲の方々に『00』はそこまでガツガツ勧めて来なかった(と自分では思ってますが如何に……)し、勧めたとしても、実際に見て貰うには至らなかった。唯一の例外があったとすれば「長い作品が見れない」体質の友人に向けて総集編である『スペシャルエディション3部作』の観賞会を開かせて貰えたことくらいのもの。
悲しいけれどこれはもう仕方のない話で、所々で「00大好き!!皆も見てね!!!!」と叫んだり、いざとなったら全力で、極力控え目にプレゼンをしてきたものの、正直、実際に見て貰うことは諦めていた。
同じTRIGGER製作で、とにかく熱くて面白い『天元突破グレンラガン(TV2クールor劇場前後編)』物悲しい雰囲気や意外性のあるストーリーが魅力の『ゼーガペイン(TV2クール)』個人的な好みを言っていいなら『機動戦士ガンダム00/ダブルオー(TV4クール+劇場版)』などがオススメです、気が向いたら是非……!
— 虎賀れんと (@Le_Soya) 2021年6月23日
(“控え目なプレゼン”の図)
ところが、ある日のこと。
『それ』は唐突に始まった。
ガンダムダブルオー、面白いっすね……。
— かずひろ (@kazurex1215) 2021年9月5日
「来たのか!?」
そしてなんやかんやダブルオーの2ndシーズンを見始めた。沙慈...沙慈じゃねえか!!
— れんたろう (@rentarooooo1107) 2021年12月5日
「遅ェんだよ!!」
いやなんか…咀嚼しきれないけど良かったよセカンドシーズン。初めてのガンプラにエクシアを選んだのは正解だった。 #ガンダム00
— Ryo (@ryo_nf3000) 2021年10月29日
「待ちかねたぞ!!初見!!!!!!!!!!!」
俺が本当に『ガンダム00』にハマっているのか、やはりまだ疑っている方もいらっしゃるかと思います。そのような方に伝えたい歌があります。聴いてください。
— かずひろ (@kazurex1215) 2021年11月17日
「『劇場版ガンダム00』が面白すぎてAmazonに残り1個しか無かった初回限定盤ブルーレイをポチりました」の歌。 pic.twitter.com/wmfyyDw3sJ
いやいやいやいやいやいやそこまでハマってくれるなんてことある???????????(困惑
そう、なんとこの2021年(秋期)は、なんと続け様に3人もの相互フォロワー様が『00』を見始めてくださったという、超局所的な「機動戦士ガンダム00」ブームが発生した年だったのである……!!!!!! 今まで!!!! 布教に成功したことなんてなかったのに!!!!!!!!!!!
(しかもこのお3方、全員この『00』が初のガンダムシリーズなのだとか。なんてありがたい……)
更に、他にも「1stシーズンまでしか観てないが、2ndシーズンも見たくなった」というフォロワーさんや、「劇場版を見ていないが、巷のブームの影響で欲しくなった」とダブルオークアンタのプラモを買われるフォロワーさんなど、Twitter上にて『00』の連鎖が次々と発生、加えて、ツイートこそしていないものの、後輩から「ガンダム00見始めたんです」という報告まで入ってくるなど、今この文を書きながら「やっぱりブームじゃん……!!」などと思ってしまうような状況が爆誕することとなった。
とはいえこのブーム(と敢えて表記したい)、厳密には「筆者の布教が成功した」というのはおおよそ半分ほど。
厳密には「筆者の布教を、皆さんが大きな波にしてくださった」と言うのが正しいだろう。
これらは、最初に00を見てくださったかずひろさん(@kazurex1215)による、『00』各シーズンの総括記事。
1stシーズン、2ndシーズン、劇場版それぞれを見終えたタイミングで記事を書いてくださり、その圧倒的な情報量に比して流れるような読みやすさ、あらゆるトピックをそつなく拾い上げて『総括』としてムラなく機能する構成の妙が素晴らしい記事で、この記事を受けて『00』を見返したくなった、という呟きが数多く見られていました。
こちらは、前述のかずひろさんとほぼ同時期に00を見てくださったRyoさん(@ryo_nf3000)のブログ記事。
『00』の内容やご自身の「ガンダム」との縁に触れつつ、ありがたいことに初ガンプラに選んでくださったRG(!?)のガンダムエクシア作成記となっています。『00』への熱が滲み出ていることは勿論、ガンプラを通した家族間の物語に、読んでいてまるでホームドラマを見ているかのような暖かい気持ちになってしまう名文です。
www.bokuboku12.net(Ryoさんのご家庭では依然ガンプラがトレンドらしく、こちらのようなこれまた心暖まる記事をアップしてくださっています……!!)
『00』の視聴と平行してこのように記事を書いてくださったお二方。そして『00』を見て感想ツイートをしてくださった方々。今回起こった『00』ブームの真の立役者は、皆様「00を見てくださった方々」だったと言えるでしょう。
作品を誰かに布教すること、勧めることは簡単にできるけれど、誰かに勧められた作品を実際に見ること、あまつさえ、見た上で更に何らかのカタチで感想などを発信する……なんてことは、そう簡単にできることではないと思います。だからこそ、そういった方々が「それでも」と書いたものには説得力があるし、グッと引き込まれるものがあるんですよね。
そしてその発露として、皆様の発信にはたくさんの感想が寄せられていました。当時の思い出やそれぞれの好きな『00』、そして様々な語り草……等々。それは『00』放送当時、狭い世界に生きていた中学生であり、大人になった頃には『00』が「語り尽くされた感のある名作」となってしまっていた筆者にとって、見たくても見れなかった夢のような光景でした。
皆さんが『00』を見て、更にそこから発信を行ってくださったおかげで、筆者は14年越しに、初めて“広い世界での「リアルタイムの00」”を体験することができたのです。皆様には、どれだけ御礼をしても足りません。本当に、本当にありがとうございました!
2021年は個人的にも本当にたくさんの出来事があった年でしたが、それらは自分自身既に記事にしていたり、誰かが記事にしてくださっていました。
(大きかった出来事の一例がこの上ない形でまとめられている凄い記事です。後世に残すべき……な気もそうでないような気もする、圧倒的な““凄み””を御堪能ください)
それらを通してこの2021年を振り返ると、前述した『00』の件も含めて、本当に「人との縁」というものの大切さを実感する年でした。人との繋がりを大切にすることや、人に学び続けること。「そういった日々の自分の思考を文字として留めておくことがとても有意義である」ということも、今年実際に学ばせて頂いたことの一つです。
更に今年は、そのような「人との縁」の一つの発露として、ささやかな目標だった「ブログのアクセス数10000到達」を達成することもできました。
当ブログの記事を読んでくださった皆様、拡散してくださった皆様のおかげです、本当にありがとうございました!
来年の目標はアクセス数20000!……の前に、何よりもまず、ブログを更新し続けられることでしょうか。あくまで楽しく、趣味として様々なものを積み上げていければと思っております。
それでは、長くなってきたのでこの辺りで。
皆様どうか佳いお年を。そして、来年も当ブログをよろしくお願い致します!