こがれんアーカイブ

特撮・アニメの感想記事を中心に、作品の魅力を日々発信中。

映画

感想『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』-「重力」が縛り付けるものと「肉体」の呪い

自分が『機動戦士ガンダム』をはじめとする、所謂「宇宙世紀」ガンダムシリーズに触れたのは学生時代のこと。当時の自分には、富野由悠季監督の「説明を廃し、生きた台詞とアニメーションでドラマを語る」描写――とりわけ「重力」を巡る概念論がどうにも難解…

現実における “対話” と『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に託されたもの

2026年1月3日。月末に公開を控えた『閃光のハサウェイ』第2章を盛り上げる企画の一つとして、歴代ガンダムシリーズの劇場用作品のリバイバル上映が行われることに。そのプログラムの中に、終生オールタイムベスト映画である『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A w…

〈2025年9~12月〉映画感想まとめ - “難しい映画” VS 映画初心者のぼく

世の中には「難しい映画」がある。 テーマやストーリーが難しい映画、構成や演出の理解にリテラシーが必要な映画、所謂「スタンダード」から外れた映画に、言葉を濁した果てに「難しい」という表現に行き着く映画……。有識者曰く、映画館に通っているとそのよ…

ひとくち感想『劇場版 ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』- まさかの本格SFが描き出す「ゾンビランドサガ」の本質。それと山田たえ。

「宇宙人の襲撃で佐賀が吹っ飛ぶ」というとんでもない幕引きだったTVアニメ第2期『ゾンビランドサガ リベンジ』から4年。『ゾンビランドサガ』が映画になって帰ってきた。 佐賀のご当地アイドルで「宇宙」と「万博」というテーマにはやや不安を感じてもいた…

感想『アイカツ!×プリパラ THE MOVIE -出会いのキセキ!- 』- 怒涛のクロスオーバーで魅せる奇跡のステージと “想い出” との再会〈ネタバレあり〉

奇遇なことに、自分は『アイカツ!』を観始めたのも『プリパラ』に出会ったのも同じ2024年。その時は、まさかこんなことになるだなんて思ってもみなかった。 ˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. 今秋全国劇場公開決定!.˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚.『アイカツ!×プリパラ THE MO…

感想『映画 キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』- わんぷりとキミプリを繋ぎ、アイドルとプリキュアを繋ぐ希代の傑作

公開初日に鑑賞した『オールスターズF』『映画 わんだふるぷりきゅあ!』に対し、今回の『映画 キミとアイドルプリキュア♪』は、公開から1週間以上も経った9月23日の鑑賞となった。 昨年の『映画わんぷり』や現在放送中の『キミプリ』本編があまりしっくり来…

感想 - 映画『ヒックとドラゴン』- ドラゴンに真剣、理想に誠実。呪いに抗う “繋がり” の英雄譚

「ドラゴン」といえば創作の十八番。しかし、恥ずかしながら「ドラゴンという存在が物語の中心にある作品」をあまり観たことがなかった。 ドラゴンと聞いてパッと思いつく作品は「青眼の白龍」でお馴染みの遊戯王シリーズとモンスターハンター、実写映画含む…

〈2025年7・8月〉映画感想まとめ - 大長編タローマン F1地方のある場所に大爆発 ファースト・ステップ

2024年から、一本の記事にまとめられなかった映画の感想記事を「映画感想まとめ」という記事にしてアップするようにしている。先日も2025年上半期の記事をアップしたので今は下半期の記事を書いているのだけれど、驚くべきことに2025年7・8月の分だけで10000…

感想『映画 ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 復活のテガソード / 映画 仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』- 90分に凝縮された「ゴジュウ」の本懐と「ガヴ」の原点

『キングオージャー×ギーツ』『ブンブンジャー×ガッチャード』と、ここ最近は「スーパー戦隊と仮面ライダー、どちらの劇場版も面白い」という状況が続いている。一時期のニチアサを思うと本当に幸せなことだと思うし、牛歩でも様々な問題が改善に向かってい…

感想『KING OF PRISM -Your Endless Call- み~んなきらめけ!プリズム☆ツアーズ』- プリティーボーイズミリしらでも楽しめるメガ盛りエンタメ!それとウシミツ。

何事においても「前置き」は重要だ。漫画でもアニメでも掴みが肝心だし、アイサツの大事さは古事記にも書いてある。 けれど、今回ばかりは前置きを省かせてほしい。『KING OF PRISM-Your Endless Call-み~んなきらめけ!プリズム☆ツアーズ』鑑賞後のこのよ…

〈2025年上半期〉映画感想まとめ - 決戦!九龍城砦 VS 豊作ホラー映画軍団

『ウルトラQ dark fantasy』や『着信アリ2』にトラウマを刻み付けられてから約20年。最近の自分は無性にホラー映画づいている。 kogalent.hatenablog.com 全12本と、ここ最近では鑑賞本数が少なかった2025年上半期。けれど、そのうち3本がホラー映画、かつ「…

感想『きさらぎ駅 Re : 』- その絶望は、怪異を「呪い」に変える〈ネタバレあり〉

自分は「ホラーが苦手なのにホラーが好き」という奇特な人間で、苦手なものはスプラッターとジャンプスケア。ならどうしてホラー映画を観るのかと言えば、それは「ホラーという土壌で描かれるものが好きだから」に他ならない。 誰がどうなるか分からないスリ…

感想『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』- “これが見たかった” のフルコース! ファンもアークも涙する傑作編〈ネタバレあり〉

言葉にできないモヤモヤを抱えている時は、その気持ちを「書き出す」ことが一番の対策になるのだという。確かに、自分はこれまで記事の執筆を通して様々なモヤモヤを解消してきたのだけれど、こと『ウルトラマンアーク』に対する複雑な気持ちは、40000字の論…

感想『アイカツ!10th STORY ~未来へのSTARWAY~』- 10年を繋ぐ架け橋は ”ここまで来られた” 私たちと「氷の森」との分水嶺

アニバーサリー作品が一大文化として定着した昨今、様々な作品で「視聴者にシリーズとの思い出を追体験させる」シチュエーションが描かれてきた。直近では、視聴者の思い出を作劇に直結させた傑作『映画 プリキュアオールスターズF』が記憶に新しく、自分は…

〈2024年下半期〉映画感想まとめ - 完全新作僅か7本、過去に囚われたオタク VS 怒涛のリバイバル上映祭り

2024年末、皆さん穏やかな年末を過ごされていらっしゃいますか。自分はこの記事を滑り込みで書きながら「この数を観れたのは良かったけどほぼ全部に感想を書くのは無茶だろ!!」と本シリーズの今後を早々に不安視しています。 X (旧:Twitter) のタグ「#202○…

ブログを続けてきた自分と、小説が書けない自分と、『数分間のエールを』

『数分間のエールを』を観て、泣いて、感動して、それらとは別の何か複雑な気持ちに突き動かされて、今こうしてスマホの画面を叩いている。 先に言っておくと、『数分間のエールを』超傑作でした。独特な質感のCGアニメには困惑もあったけれど、「前半の演出…

〈2024年上半期〉映画感想まとめ - 特撮映画ラッシュを迎え撃つ、想定外の “ダークホース” たち

X (旧:Twitter) のタグ「#202○年上半期映画ベスト10」を毎年のように挙げている人を見て、「半年でベスト10を選ぶくらい映画館に行くだなんて凄いなぁ」などと思っていたあの日から数年、自分がこのタグを使う側になるだなんて、当時は夢にも思っていなかっ…

『ルックバック』が刺さらなかった理由を自分に問い詰めてみた。

※以下、劇場アニメ『ルックバック』のネタバレが含まれます、ご注意ください※ ぼく (理性) 「『ルックバック』前情報なしで観れて良かった。“描き続ける” っていうキャッチフレーズが胸に染みるよ、京本が藤野を追いかけているようで、その実ずっと後ろを見…

感想『Ultraman: Rising』+『ULTRAMAN (SEASON 1~FINAL) 』- Netflixが送り出す、新時代のウルトラサーガに願いを込めて〈ネタバレあり〉

サブスクを極力増やしたくない自分だけれど、今回ばかりは抗えなかった。入ったのは天下のNetflix、お目当ては2024年6月14日に全世界同時配信されたウルトラシリーズ最新映画『Ultraman: Rising』だ。 とはいえ、前情報の段階では『Ultraman: Rising』にそこ…

総括感想『ゴジラ ミレニアムシリーズ』- 志と現実の狭間で揺れる “新世紀ゴジラ” たちは何を遺したのか

時に2023年冬。『ゴジラ-1.0』や『ゴジラxコング 新たなる帝国』の公開を控えて界隈が大いに湧き立つ中、有識者諸兄と共に『ゴジラ ミレニアムシリーズ』実質初見マラソンに挑む成人男性がいた。筆者である。 ミレニアムゴジラをやっていく企画、次回は釈ゴ…

シーモちゃんが可哀想で可愛い!『ゴジラxコング 新たなる帝国』で “キュートアグレッション” を学ぼう

「キュートアグレッション」をご存知か。 急に何だと思われるかもしれないけれど、筆者の中では今「キュートアグレッション」がアツい。 端的に言うと、キュートアグレッションとは「可哀想が可愛い」というあの感情のことで、心当たりがある方も多いのでは…

感想『劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』- 20年越しの “回答” と怒涛のファンサービスで紡がれる、納得の「SEED」完結編〈ネタバレあり〉

今からちょうど20年前。小学生中学年の自分にとって初めての “リアルタイム” ガンダム作品、それが『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』だった。 【メーカー特典あり】機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション HDリマスター Blu-ray(2商品連動購…

感想『デジモンアドベンチャー 02 THE BEGINNING』- 絆の在り方を “20年前の子どもたち” に問いかける、残酷で誠実な『02』正統続編

「映画観賞後の感想」と一口に言っても様々なタイプがあるけれど、希に「面白かった~!」や「合わなかったなぁ」のような、単純なプラスマイナスで測れない作品に出会うことがある。自分にとって『デジモンアドベンチャー 02 THE BEGINNING』とはそういう作…

感想『BLUE GIANT』ー “音” で語り “ジャズへの先入観” を焼き尽くす、永遠で儚い炎の青春譚

ネットへの感想文を投げてきた3年間で、素人なりに学んできたことがある。その中でも特に強く意識しているのが「作品を見て感じたことは、1日寝てしまうとその多くを取り零す」ということで、それが「言語化できないもの」であればあるほど取り零しは多くな…

感想『映画 プリキュアオールスターズF』- “奇跡” に頼らず “思い出” に甘えない、プリキュア映画と「観客参加型作品」の最高到達点

人生初の『プリキュア』スクリーン体験を『映画 プリキュアオールスターズF』でキメた十数分後、帰り道の電車で感動に涙を流しながら、それはそれとして猛烈に唇を噛んでスマホを叩き始めた。 「プリキュア全作を見た上でオールスターズF初見をキメる」がで…

わ~ん!『RRR』の感想が書けないよ~!!

れん太くん「助けて虎賀えも~ん!!」 虎賀えもん「どうしたんだいれん太くん」 れん太くん「『RRR』が面白かったから感想をブログに書きたいんだけれど、面白すぎて逆に記事としてまとめられないんだよ~!!」 虎賀えもん「そういう時はね、まず思ってる…

感想『トップをねらえ!』- 35年の時を超えて尚輝く、ガンバスターという伝説と “挿入歌” の最高到達点

むかーしむかし、でもない今から15年ほど前、中学生でありながら「BOOK・OFFでフィギュア誌を買う」ことを密かな楽しみにしているオタクがおったそうな。ぼくです。 「フィギュア誌」というのは、今も刊行され続けている『フィギュア王』や『宇宙船』などのこ…

致命的な勘違いをしていた男 VS『THE FIRST SLAM DUNK』

ぼく「小学生時代はミニバスケットボール部に所属してて、『SLAM DUNK』は当時チームメイトで回し読みして全巻読破済。最終的な背番号は7番で、『SLAM DUNK』の好きな台詞は “ドリブルこそがチビの生きる道なんだよ!” 。ポジションはガードかフォワードだっ…

感想『グリッドマン ユニバース』 空前絶後のクロスオーバーで “よく分からない” さえも肯定する、ユニバース級の極上エンターテインメント

※以下、映画『グリッドマン ユニバース』他、グリッドマンシリーズのネタバレが含まれます、ご注意ください※ ━━━━━━━━━━━━2023年3月24日(金)全国公開 グリッドマン ユニバース 本ビジュアル解禁━━━━━━━━━━━━本予告https://t.co/l6As4q8oG6上映劇場https://t.…

感想『シン・仮面ライダー』 令和の世に描かれる、歪で真っ直ぐな「昭和ライダー」の凱旋〈ネタバレあり〉

※以下、映画『シン・仮面ライダー』についてのネタバレが大いに含まれます。ご注意ください※ 幼い頃の、本当にごく一時期だけれど、将来の夢が「カメラマン」だった。 そのことはうっすら覚えていたし、桜だか梅の花だかを両親と見に行った時、自分が写真を…