2022年は “自分との戦い” の年だった ~打倒「3つのコンプレックス」激闘録~

皆さん、年の瀬をいかがお過ごしでしょうか。 

ロックマンエグゼで好きなBGMは『♪自分との戦い』虎賀れんとです。

 

自分との戦い

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普段は作品の感想ばかり書いている自分ですが、年の瀬くらいは自分自身について書いてみたいのが人情というもの。そんなこんなで自分の2022年を振り返ってみると、冗談でもカッコつけでもなく、今年は「自分との戦い」の年でした。 

営業や転職からようやく離れることができたこの年こそが、自分にとっては逆に「コンプレックスとの真の戦い」になるだなんて、去年、自分の周囲で巻き起こったガンダム00ブームを振り返ってしみじみしている自分に言っても到底信じられないだろうと思うけれど、今年は間違いなく自分にとってそういう年……もっと詳しく言うなら「3つのコンプレックスとの決戦」の年。 

来年の自分にいいパスが投げられるよう、今回は(年の瀬にあやかった備忘録として)盛大な自分語りを残していきたい。(恥を晒す) 覚悟はいいか? オレはできてる。

 

kogalent.hatenablog.com

 

《目次》

 

クトゥルフ神話TRPG』のシナリオ本製作~VS「“創作をやってる” と言い続けている割に、形にして残してきたものがない」自分

 

自分がちゃんと「考えて」創作を始めたのは小学4年生の頃。当時クラスには『ブラック・ジャック』を題材にしたギャグ漫画 (絵が上手いばかりか、内容も驚くほど面白かった) を描く天才的な友人がおり、それにあやかる形で『ロックマンエグゼ』のギャグ漫画を描き出したのが全ての始まりだった。目も当てられない代物だった、なんだよリーゼントマンって……。 

しかし、結局それが完結することはなく、クラスの流行を追いかける形でどんどん作品は変わっていった。ポケモン不思議のダンジョンポケモンファイアレッドリーフグリーンポケモンダイヤモンド・パール流星のロックマンウルトラマン……と、ここまで描いて小学校を卒業。中学生から高校生の前半までは、ウルトラマンのオリジナル漫画を描くことに魂を全て費やしていた。その後は小説を書くようになり、大学生になってからはTRPGのシナリオにも手を出した。けれど、この長い歴史の中で自分には何一つ「形にして残した」と胸を張って言えるようなものがなかった。 

強いて言うなら「大学卒業前に就活のレポート漫画を描き、それを当時所属していた漫画研究会の活動の一環として大学の就職活動室に寄贈した」ことがそれに当たるかもしれないけれど、それは口が裂けても「寄贈品」などと言えないようなどうしようもなく安っぽいもの。周りの皆は同人誌を出したり賞に応募したりしているのに、自分はそういった領域に踏み出せていない……。就職活動での苦戦と併せて、自分の中で大きな「焦り」が生まれた原因だった。

 

それから社会人になって、営業という地獄の中で創作から一旦遠ざかったものの、転職を終えたことで創作を再開。その際に作ったクトゥルフ神話TRPGのシナリオ『運命を越えるもの』が身内から好評を博し「世に出すべきだ」というありがたい勧めを受けたことで、紆余曲折の果てに (大学以来続くサークルの名義で)クトゥルフ神話TRPG』のゲームシナリオ合同誌を2022年春のゲームマーケットで発行することになった。 

 

合同誌という体裁ではあるものの、ようやく訪れた「自分の創作を形に残せる機会」。いいものにするぞ! と発進したまでは良かったけれど、それはもう想像を絶する困難の連続だった。

 

自分の立場は、所謂「編集長」のようなもので、その仕事は「3つのシナリオ (うち1つが自作のもの) と、それぞれへの挿絵を作り、冊子として体裁を整えて入稿する」という作業の管理。自分が担当するシナリオは完成済みのため、やることと言えば挿絵を描いてくれる方 (同じサークルの後輩くん) と絵について話し合ったり、製作のスケジュールを練ったり、会議の場を設けて今後の流れを管理・監督したり、完成・頒布に向けて何が必要なのかを検討したり……と、そういった事務仕事だったのだけれど、一見楽そうに思えたそれは「同人誌初挑戦」の自分にとって想像以上に「分からないことだらけ」で、加えて「失敗したらその被害を被るのは自分だけでなく参加者全員」という凄まじいプレッシャーを伴うものだったのだ。 

幸い、参加メンバーの大半が同人誌作成の経験者だったこともあり、多くのサポートを受けつつ冊子は完成。当日の売り上げも目標は突破したため、企画としてはまずまずの成功……! 皆の助力ありきではあったけれど、「自分の創作を形にして残す」ことは勿論「同人誌の製作」「周囲を巻き込んで何かを企画・実行する」ことも初めてだった自分にとって、それは一世一代の大イベント。これまでずっと抱えていたコンプレックスをはね除けることに十二分な出来事でした。一緒に本を作ってくれたサークルの友人たちに、心からの感謝を……!

 


ブログを通じて得た広がり~VS「コミュ障で陰キャ」な自分

 

昨年が「スペースを通して、Twitter上での繋がりが増えた」年なら、今年は、それが次々と「現実になった」年。Twitter上での繋がりも勿論現実なんですけど、自分にとって「スマホの向こう」だった世界が、今年はいくつも「目の前で形になった」んです……! 

詳細は割愛しますが、自分は今年だけで6人もの「Twitter上でしか関わりのない相互フォロワー」と直接お会いすることができました。

 

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(そのうちのお一人である、大先輩ブロガーのRyo (@ryo_nf3000) さんと、その息子さんと出会った日の出来事が記された素敵な記事です。「初対面の方」という風に括りを広げるなら、その人数は息子さんを含め7人に……!)

 

Twitter上で関わりがあるなら、大したことでもなくない?」と思われる方もいるかもしれませんが、それは全く違います。直接会った場合「誤魔化し・補正」が効かないんです。 

私たちは常に「分からない情報」には知らず補正をかけているもの。Twitter (スペース) でいくら関わりがあっても、実際に会ったら「思ったのと違った」とガッカリされてしまう可能性なんて無限にある訳で。仲の良い人だからこそ、そういった事態は避けたかった……のだけれど、昨年たくさんの方から頂いたエールや、前述の「胸を張って残せるものを世に出せた」経験が背中を押してくれたのか、今年はたくさんの方と実際にお会いすることができ、更にそれ以降も折に触れて遊べるような「友人」になれた(と僕は勝手に思っている)ことが、本当に幸せでした。 

毎回のように僕は緊張でガチガチだったのですけれど、皆さんが快活なお人柄かつ気さくに接してくださることもあり、食事にカラオケ、観賞会やイベント同行、飲み会にひいてはサウナ (!?) まで、様々な形で楽しい時間を過ごさせて頂き、そのどれもが自分にとっては今年を代表する「素晴らしい思い出」です。皆さん、本当にありがとうございました!


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(SNSの壁を越えて集った3人でヘブンに手を出す ””決起集会”” の図)

 

そうした「初対面 (ないし、ほぼ初対面) の方々とも、楽しい時間を過ごすことができた」というのは、自分がこれまで経験したことのないものでした。営業時代の経験から「初対面の人が相手でも、多少それらしく話す」ことはできても、それはあくまでビジネス的な関係で完結するからこそできること。「友人として」「初対面の方と」、時には「サシで話す」など僕にはあまりにも難易度の高いもので、実際、数少ないそんな機会で僕は大失敗をやらかしたことがあり、それが今に繋がる自分の「自信のなさ」の根源でもありました。 

しかし、そんな自分の根深いコンプレックスが、ありがたくも得ることのできた様々な機会で解消されたのがこの2022年。前述の「大失敗」の相手とも、今では「平6トライスクワッド」というユニット (?) を組む仲になっている点も含め、僕が自分に抱いていた「コミュ障で陰キャ」というコンプレックスを吹き飛ばしてくれる年でもあったのです。   

(元来、大人の人間関係とはどんどん狭まり閉じていくもの。三十路手前の僕が、こんな形で交友を広げることができたのは、後にも先にもないほど貴重かつ幸せなことだと思います)

 

更に、これらの交流をきっかけに日々「趣味」が広がっているのも自分にとっては大切な出来事。 

今年は『Free!』のようなスポーツもの、『アイカツスターズ!』のようなアイドルもの、更にはM-1のような「お笑い」、かねてから触れてはいたもの、物理的な要因で遠ざけがちだった「漫画」など、前述の皆さんのおかげで「自分の触れたことのない / 疎遠だったジャンル」の魅力に気付くことのできた年でもありました。 

勧められたけど見れていないもの、ジャンルに触れられて楽しんでこそいるけど、まだまだ素人未満なもの……など多々ありますが、道半ばながら既に深々と「刺さっている」作品である『アイカツスターズ!』、完走した結果DVDやBlu-rayに手を出すことになった『Free!』、規格外の「大切な作品」となった読切漫画『友達の話』など、既にいくつもの「自分だけでは決して出会えなかったもの」が僕の生活を鮮やかに、豊かにしてくれています。自分に新しい世界を見せてくれたこと、これらの作品に出会わせてくれたこと。それら全てにただただ感謝です。ありがとうございました!   

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シンフォギア』ブログ行脚~VS「自分の力で目標を成し遂げたことのなかった」自分


今年は、自分にとって「ブログの年」でもありました。

 

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僕が「初対面で大失敗をやらかした」相互フォロワーその人であるかずひろ (@kazurex1215) さん主催の一大企画『今年イチオシの自ブログ記事をプレゼンするスペース in 2022』において、自分は「最も読まれた記事」として『ウルトラマントリガー』の総括記事を挙げさせて頂きました。この『トリガー』記事以外にも、今年は多くの記事が自目を疑うようなPV数を叩き出しており、昨年12月時点の累計アクセス数が約10000だったのに対し、今はなんと約150000! 

やはり自分の感想がこうやって多くの方に読んで頂き、共感して頂けるのはたまらなく嬉しいことです。読んでくださった皆さん、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

 

そんなこの「ブログプレゼンスペース」では「読まれた記事」とは別に「書いて良かった記事」というトピックもあり、そちらでは『劇場版 Free! the Final Stroke 後編』の記事を挙げたのですが、実は「それとどちらを挙げるか迷い、結果的に断念した」記事がありまして……。それは、自分が10月~11月に投稿していた『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズの総括感想記事。  

 

kogalent.hatenablog.com

 

全てのきっかけは、11月20日に開催される『シンフォギア』のライブイベントに当選したこと。 

まず「このライブに臨むにあたって、自分がちゃんと向き合えていなかった『シンフォギアXV (今回のライブでメインになる、シリーズ最終作) 』に向き合いたい」という思いがあり、次に「それなら、折角だからシリーズ全部見返そう」という思いが湧き、「だったら全部ブログ記事にしたい!!」という突然の決断に至った……というのが事の経緯。 

しかし、『シンフォギア』は13話×5シリーズというかなりの長丁場。それを9月末から全部見て、おまけにブログ記事にするなんて、そんなの無理無理……。

 

 


やりました。(自分が一番驚いてる) 

 

実のところ、僕は「自分で高い目標を決めて、それを成し遂げる」という経験がこれまでついぞありませんでした。 

高校や新卒就職では妥協したところに入り、大学にはバグ技みたいな方法で入学し、転職では「高い目標」に挑むような精神的な余裕も度胸もありませんでした。些細なことと思われるかもしれないけれど、この「一見無茶な目標を定め、それに挑み、無事に完遂する」というのは、自分にとって人生初のことであり、自分にとってあまりにも眩しい「成功体験」だったのです。

 

kogalent.hatenablog.com

 

更に、この『シンフォギア』シリーズ完走+ブログ執筆マラソン (『シンフォギア』行脚) は、自分にある2つの「大きな副産物」をもたらしてくれました。 

一つは、当時あまり好きになれなかった『シンフォギアAXZ』や『XV』に真剣に向き合ったことで、その作品を好きになれた=『シンフォギア』シリーズ全体を愛せるようになったこと。そしてもう一つは、ブログ執筆のフットワークが軽くなったこと。

 

これまで、自分は「ブログを書くフットワークが重い」のが大きな悩みでした。 

Free!』の記事には3ヶ月もかかってしまったし、『仮面ライダー 正義の系譜』に至っては、中々納得のいくものが書けなかった結果丸々1年間下書きに放置するという事態になってしまい……。そういった背景から、『シンフォギア』の記事もどこかで折れるのではないか、雑になってしまうのではないか……という懸念がありました。 

しかし、実際に挑戦してみた結果、きちんとライブ前日に間に合った上いずれの記事も10000字オーバー、問題の「向き合えていなかった作品」である最終作=『XV』にも、約30000字の感想文を「1週間未満で」書き切ることができました。ハードな締め切りの中で、自分はいつの間にか猛烈にフットワークが軽くなっていたのです。

 

事実、このハードスケジュールをクリアする過程で、自分の中ではブログの「書き方」のようなものが固まってきていまして……。それがこちら。 

(字が汚かったり語彙が死んでるのは許してください!!)


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まずは「ノートに書きたいことをぶつける」こと。これを一度やって、願わくば起承転結の流れを立てておくこと、途中で詰まったら、もう一度同じように「ノートに書く」こと。不思議なもので、このアナログな作業を行うとびっくりするくらい頭の中が整理されて、自分の中で流れが組み上がりやすくなるんです。 

こうして「流れ」を作っていくと、自分の中で「書くべきこと」と「オミットすること」が自ずと見えてくる。ノープランで書くと、この過程がなくなってしまうので「あれも書きたい」「どういう流れだっけ」と途中で混乱してしまって、結局躓いてしまう……。そんな自分の弱点に気付くと同時に「その打開策をも知ることができる」というのは、文字通りの「天啓」のようでした。シンフォギア万歳!! 

このこと (自分なりのやり方) に気付いた結果、12月はこの記事を除いても「7つ記事を投稿」という過去最多を達成することができました。この『シンフォギア』行脚は、自分のかつてない成功体験としてコンプレックスを吹き飛ばしてくれたばかりか、『シンフォギア』そのものをもっと愛させてくれたし、あまつさえ自分の「ブログ執筆」というライフワークにおける「壁」をぶち破ってもくれたのです。

 

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「今年の自分」VS「来年の自分」VS「2つの ”言葉” 」

 

こうして、自分のコンプレックスとの対決が続いた2022年。上記の出来事の後にも、僕はこれまで投稿できなかったタイプの記事に挑戦したり、これまで寄稿したかったけれど躊躇っていた企画『あなたとトクサツ。』の門を叩いたり、まだ表にはできないけれど、新しいブログの短期連載企画を製作中だったりします。コンプレックスをはね除けて、自分も「挑戦することで何かを掴める」と分かったからこそ、様々なことに「積極的にチャレンジしていきたい」と考えられるようになったのかもしれません。

 

www.bokuboku12.net

 

けれど、実は「そう思えるようになった」きっかけが別にあったりします。それは、今年初めてお会いしたある御二方の言葉。

 

一つは「興味があるのに拒絶することは、老いに繋がる」

一つは「自分で “自分の人生を楽しく” していく」

 

臆病さからか怠惰さからか、これまで「チャレンジ」に対して億劫だった自分。だからこそなのか、僕はこの2つの言葉に背中を思い切り叩かれたような気分になりました。 

興味があることがあっても、そこに自分から動いていかなければ「老いていく」だけ。 

人生とは生易しくなく「楽しいことが自らやってきてくれる」ものではないからこそ、自分から「楽しくしていく」あるいは「楽しいイベントを設置していく」ことが必要。 

この2つの言葉と、自分の人生を鮮やかなものにしてくださった方々、このブログを読んでくださった皆様……。それら全てに恥じることなく、もっと積極的に前へ進んでいくことを来年の抱負として、今年は筆を置かせて頂きます。

 

改めて、今年もありがとうございました。これからも一層精進していきますので、来年も『れんとのオタ活アーカイブ』をよろしくお願い致します!