”第2話”で振り返る『帰ってきたウルトラマン』 ハードなドラマと熱い変身は「魂の帰還」を高らかに謳う

突然ですが皆さん、ウルトラシリーズで好きな「第1話」や「最終回」ってありませんか?


第1話は作品の始まり、最終回は作品の総決算。印象的な名エピソードが多いのも当然で、この話題はファン共通のいわば語り草ですよね。 

一方、個人的にそんな第1話や最終回と並べて語っていきたいのが「第2話」! 

前二者に比べて中々取り上げられないものの、それらよりも自由であるからこそ、時には第1話以上に作品の個性・魅力が溢れているのが第2話というもの。

 

今回から始まるシリーズ記事『”第2話”で振り返るウルトラシリーズでは、数あるウルトラシリーズから筆者オススメの「第2話」をピックアップ。何かと隠れがちなその見所を取り上げつつ、作品そのものの魅力にも迫っていきます。

記念すべき第1回で取り上げるのはこちらのエピソード!


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第1回「帰ってきたウルトラマン」より

第2話『タッコング大逆襲』

1971年4月9日放送 
監督:本多猪四郎
脚本:上原正三

帰ってきたウルトラマン

帰ってきたウルトラマン

  • 団 次郎 & みすず児童合唱団
  • サウンドトラック
  • ¥255

第1回を飾るのは、筆者イチオシの昭和ウルトラ作品こと帰ってきたウルトラマンから、第1話冒頭で撤退したタッコングとの決着戦を描くタッコング大逆襲』!

 

帰ってきたウルトラマン』は、1971年から放送されたウルトラシリーズ第4作。前作『ウルトラセブン』終了から間を開けて始まった、通称「第2期ウルトラシリーズ」の初作で、当時の流行を反映する形でスポ根・ホームドラマ的な作風が押し出されているのが特徴。 

スポ根・ホームドラマ的な作風……というとどことなく時代がかった響きのようにも聞こえてしまうけれども、言い方を変えれば、本作が描くのは主人公・郷秀樹の人間としての葛藤と成長(スポ根)そしてその日常(ホームドラマ)。 

帰ってきたウルトラマン」ことウルトラマンジャックが郷と心身ともに一体化していくという点も含めて、本作は平成以降のウルトラ戦士に多く見られ、シリーズのもう一つの本流となっていく「人間ウルトラマン」の先駆け/パイオニア的作品であり、その優れたドラマ性が大きな魅力となっている。 

そんな『帰ってきたウルトラマン』の魅力がギュッと詰まったエピソードがこの2話『タッコング大逆襲』! 本話のあらすじは下記の通り。

 

怪獣攻撃部隊「MAT」にスカウトされた郷秀樹(団時朗)。ウルトラマンと一体化したことでその身体能力は超人的なものになっており、彼は入隊に伴う技能テストで次々に先輩隊員を圧倒してみせる。 

そんな自分の力に慢心した郷は、オイル怪獣タッコングの挟撃作戦において独断を働き、同行した南隊員(池田駿介)を負傷させたばかりか、タッコングの逃亡をも許すという大失態を犯してしまう。 

全ては自分の責任だと郷を庇う南隊員だったが、事の顛末を見抜いていた加藤隊長(塚本信夫)は郷に除隊を言い渡す。郷は、タッコングとの交戦時にウルトラマンへの変身が叶わなかったショックもあり、失意の中でMATを後にする。 

その有り様を受けて、郷の恩師にして良き理解者でもある坂田健(岸田森)も彼を冷たく突き放す。隊長や健の真意に気付かないまま、居場所を失い放浪する郷。しかし、その中で彼が目撃したのは「ウルトラマンごっこ」に興じる子どもたちの姿だった。 

自分は力に溺れて、真に為すべきことを見失っていたんだ――。 

自身の愚かさを悟った郷は、単身、再び暴れ出したタッコングとMATが交戦するコンビナート地帯に急行する。 

人としてできることを、と救助活動に没頭する郷が絶体絶命のピンチに陥ったその時、遂に彼はウルトラマンに変身。ウルトラマンは激戦の末に必殺のスペシウム光線で勝利を収め、郷も無事に復隊を果たすのだった。  

 

 

第2話『タッコング大逆襲』はタイトル通りオイル怪獣タッコングとの戦いが描かれるエピソードだが、最大の見所は何といってもその秀逸なシナリオ。  

「慢心からウルトラマンに変身できず、ウルトラマンとして/人としての在り方に向き合うことになる」という、後の『ウルトラマンダイナ』や『マックス』などに継承される名プロットをペースにMAT隊員の紹介編を織り込みつつ、郷の葛藤と成長を描き、それらが最終的に「真のMAT隊員」そして「真のウルトラマン」としての郷秀樹の誕生に結実する流れは見事の一言。 

第1話『怪獣総進撃』が怪獣特撮ものとしてのエンタメを追求した作りだったからこそ生まれた、人間ドラマとしての『帰ってきたウルトラマン 第1話』とでも呼べるエピソードが、この第2話『タッコング大逆襲』なのである。

 

そんな本エピソードは、新入隊員である郷がMATの技能テストを受けるシーンから幕を開ける。 

f:id:kogalent:20210930071944j:imageテストの一連は、郷が「ウルトラマンと一体化したことで超人的な力を手に入れた」ことを示すデモンストレーションのようなシーンだが、テスト種目と相手の隊員が都度変わっていくことで、実質的に各隊員の紹介シーンも兼ねているのがまた上手い。 

剣道の相手となる丘隊員(桂木美加)は、郷に敗れたことをして「初めて竹刀を持ったというのはウソね?」~「そうだとすると、私は素人に負けたことになるわ」と洒落たコメントを残し、一方、軍人気質で射撃の名手でもある岸田隊員(西田健)は郷を自ら射撃場に招くも敢えなく敗れ、その後「実戦は射撃場とは違う、甘く見るなよ」と(負け惜しみのようにも聞こえる)警告を行う……と、隊員たちの台詞が短いながらもそれぞれのキャラクター性を的確に表しており、一連のシーンが郷の異常な身体能力を引き立たせつつ、わざとらしさのないMAT隊員たちの紹介となっている。まさに隠れた名シーンと言えるだろう。 

(上野隊員(三井恒)だけは開幕早々、丘隊員の前座のような形で郷に敗れて以降特に見せ場がないのだが、狙ってかそうでないのか、それでこそ上野隊員といったような扱いなのが面白い)

 

そんなMAT隊員の中でも特にスポットが当てられているのが、後に郷の兄貴分的な存在となる南隊員。演じるのは『キカイダー01』の主人公、キカイダー01/イチロー役などで知られ、2006年公開の映画『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』のエンドロールムービーで郷役の団時朗氏と再共演を果たしたこともある池田駿介氏だ。 

f:id:kogalent:20210930072100j:image 南隊員は、前述の技能テスト(柔道)において郷に敗れてしまうも、丘隊員や岸田隊員と異なり、郷の驚異的な技を素直に賞賛してみせるなどのフレンドリーな面を見せる。 

他にも、タッコング挟撃作戦で失態を演じた郷を庇ったり、ケガを押して救助活動に向かったりするなど複数の見せ場が設けられており、そのことが彼の人柄だけでなく、MATが従来の組織に比べて人間臭く、家族然としたチームであることを感じさせてくれる。その点には、郷の過ちを「郷の取った行動はミスではない、身勝手な思い上がりだ」と厳しく糾弾しつつも、その帰りを信じ待ち侘びていたという加藤隊長の父性溢れる振る舞いも大きく影響しているだろう。 

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このようなMAT隊員たちの鮮やかな導入/紹介は、1話で顔見せ止まりだった彼らとMATそのものの掘り下げに大きく寄与している。しかしそれ以上に注目したいのは、これらMATの描写が、彼らと対照的な郷の未熟さ、そしてその成長という本エピソードのメインストーリーをこの上なく引き立たせている点だ。

MAT

MAT

 

ウルトラマンジャック=郷秀樹といえば、歴代主人公の中でも特に熱さとクールさの二面性が魅力的な主人公。しかし、それは『帰ってきたウルトラマン』作中での様々な経験があればこそ。序盤では3話『恐怖の怪獣魔境』など、むしろ『ウルトラマンA』の北斗などにも通ずる無鉄砲な熱血漢ぶり、あるいはその未熟さが色濃く描写されることが多い。  

本話もその例に漏れず、ウルトラマンの力にあぐらをかいて作戦を無視したり、MAT除隊となった後、家代わりである坂田家に「俺、MAT辞めてきちゃったよ」と微妙にウソをつきつつ戻ってきたりと、何とも若者らしい未熟な面がクローズアップされていく。 

(ごく普通のレーサーがある日突然ウルトラマンの力を手にしたばかりか、MATという国が誇るヒーローにスカウトされたのだから、このくらい調子に乗ってしまうのはむしろ当たり前かもしれないが……)

 

自身の未熟さ故にMATを除隊されたとは口が裂けても言えず「MATを辞めてきた」と語る郷を、彼の恋人=坂田アキ(榊原るみ)は「半分はがっかりだけど、半分は(激務のMATから離れた=会いやすくなるから)嬉しいの」と正直な気持ちを吐露しつつ歓迎する。 

彼らが家に戻ると、待っていたのは家主であり、郷と共にレーサーの夢を追う男、坂田健。 

本作が平成生まれの作品であったなら、失意の郷に健が言葉を投げかけ、それが何かに気付くきっかけとなる……と、そういう展開になったかもしれない。しかし『帰ってきたウルトラマン』は1971年放送の作品。時代故か、スポ根ものを意識した作風故か、郷を待つ人々はそう甘くはない。 

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「俺はもう、お前と組むつもりはないんだよ」
「なんですって!?」
(レース用の新マシン=流星2号を作るのにかかる時間が)これから5年として、お前は一体いくつになるかな? レーサーとしてはとうが立ちすぎている。組むんなら……俺はもっと若いヤツと組むね」
「それ本当ですか……? 坂田さん!?」
「ハッ……鈍いなお前も。その気がないんなら、なんでお前をMATへなんかやるか」

郷が戻るや否や告げられるコンビ解消宣言。 

あまりに冷淡な態様に打ちのめされた郷は家を飛び出してしまうが、健は彼を追おうとするアキを引き留める。

「今、一番郷に必要なことは……一人で考えることだ」

コンビ解消宣言は決して本心ではなく、加藤隊長から事の顛末を聞いていた健が、郷に発破を掛けるために言い放ったものだったのだ。 

僅か2話にして主人公が居場所を失くしてしまうという衝撃のシーン。70年代ならではのハードな展開の中に、兄、あるいは父親のような深い情を思わせる岸田森氏の名演が光る、同作『帰ってきたウルトラマン』のドラマ性を象徴する名シーンだ。

後の『ウルトラマンA』『タロウ』など他のウルトラシリーズにおいても、強敵の出現によって主人公(ウルトラマン)が苦境に陥る様は度々描かれることになるが、こと『帰ってきたウルトラマン』においては、怪獣は郷たちに降りかかる「苦難そのもの」である以上に、苦難の「きっかけ」として描かれることが非常に多い。  

具体的には、(本話のように)郷自身の人間としての未熟さが危機を招いてしまったり、ウルトラマンであるが故に周囲と衝突したり、怪獣のために大切な人々が苦境に陥ってしまったり……。帰ってきたウルトラマン』における脅威とは、怪獣そのものの強さというより、むしろ怪獣がきっかけとなり引き起こされるドラマ、いわば「状況」の方なのだ。 

(そのためか、同作は怪獣の強弱に関わらず緊迫感のあるエピソードが非常に多い)

 

ただし、このことは裏を返せば怪獣が主役ではなく舞台装置的になっているということでもあり、それは『帰ってきたウルトラマン』序盤の視聴率が奮わなかったことと決して無関係ではないだろう。 

そんな視聴率不振を受けて、同作は作中屈指の人気怪獣ことベムスターが登場する第18話『ウルトラセブン参上!』を皮切りに、怪獣(+宇宙人)が中心となって描かれるエピソードが増えてくる。 

しかし『帰ってきたウルトラマン』が本来の方針を捨て去ることはなく、むしろ同作が元々持っていた高いドラマ性と怪獣・宇宙人の魅力が融合したことで、第31話『悪魔と天使の間に...』や第44話『星空に愛をこめて』といった、人間ドラマと怪獣特撮らしいエンタメ性の共存した傑作が次々と誕生していくことになる。  

MATの使命

MATの使命

 

逆境の中でも決して妥協せず、そのハードな物語性を貫き続けた製作陣。彼らがそうまでしてドラマ性にこだわった理由が集約されているのが、他でもない第2話『タッコング大逆襲』のクライマックスだろう。 

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坂田家を出て一人放浪する郷。彼は町中で、偶然にも「ウルトラマンごっこ」に興じる子どもたちを発見する。郷にとって、その姿はまさしくウルトラマンの力に酔いしれる自分の姿そのものだった。 

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「俺は確かに思い上がっていた、ウルトラマンであることを誇らしく振り回そうとしていた……。その前に郷秀樹として全力を尽くし、努力しなければならなかったんだ」

自身の過ち、そして本当にすべきことを悟った郷の耳に、怪獣タッコングの咆哮が響く。郷がMATを離れ悩んでいる間に、タッコングがコンビナート地帯に上陸し暴れ出していたのだ。 

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人として全力を尽くすべく現地に駆け付けた郷は、オイルプラント地下に閉じ込められた作業員たちの救出に奔走する。 

MATの戦い

MATの戦い

コンビナート地帯では先んじて到着していたMATが救助や避難誘導などを行っており、その中で加藤隊長は救助活動中の郷と合流する。 

迫りくるタッコングを前に「これ以上は無理だ!」と郷にも避難を促す加藤隊長だったが、

「最後まで……最後までやらせてください!」

今度は慢心ではなく、人々のために命を懸ける覚悟から命令を無視する郷。彼は制止を振り切って再度オイルプラント地下へ向かうが、タッコングの進撃によって地下にも火の手が回ってしまう。 

鎮火を試みる郷が絶体絶命のピンチに陥ったその時、脳裏にウルトラマンの光が閃く。彼が神託を受けた神官のように手を掲げると、その身体は遂にウルトラマンへと変身を遂げる――! 

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本話前半、タッコングに襲われた郷がなぜウルトラマンに変身できなかったのかも、逆になぜここでウルトラマンへの変身が叶ったのかも作中では明言されない。しかし、視聴者としてそこに疑問を挟む余地は欠片もない。今の郷がウルトラマンの力を使うに相応しい人物だということを、その言葉、表情、行動の全てが証明しているのだから。

夕陽に立つウルトラマン

夕陽に立つウルトラマン

郷が心身ともに本物の戦士に生まれ変わったことを、本話前半と同じ「命令の無視」によって描くという粋な演出から始まるこの一連は、炎に包まれた郷が遂に変身するシーンも含めて作中屈指の名場面と言えるだろう。 

郷の慢心、MATや坂田家の暖かさと厳しさ、それらを経て至る郷の再起……全てのドラマがこの変身に集約され、ウルトラマンの登場でカタルシスが爆発する。それはまさしく、『ウルトラマン』とも『ウルトラセブン』とも異なる新たなウルトラマンシリーズの産声、3年越しの魂の帰還とでも呼ぶべき瞬間だ。  

そう、怪獣とヒーローの魅力の到達点を生み出した『ウルトラマン』SFとしての圧倒的な完成度を誇った『ウルトラセブン』に対し、それらを越え得るものとして製作陣が切ったカードこそウルトラマンというヒーローそのものとドラマとの融合」であり、本話の圧倒的なカタルシスがその一つの完成形。製作陣が本作を通してドラマ性へのこだわりを最後まで貫いた理由そのものなのではないだろうか。 

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一方、そんな熱いドラマ描写の煽りを受けてしまったのがタッコング。 

タッコングはその味のあるフォルムや1-2話に跨って登場したことによるインパクトもあってか、後に『ウルトラマンタイガ』でも復活を遂げるなど高い人気を誇る怪獣だ。ところが、本話ではなんと(前半~中盤で大暴れするものの)ウルトラマンの登場からたったの1分10秒で爆殺されてしまう。  

ただ、その点はスタッフも自覚があったのか「短いならその分印象的な画を見せよう」と言わんばかりに、ウルトラマンタッコングの戦闘シーンは明らかに尋常でない気合を持って作られている。 

コンビナートのミニチュアは今見ても全く遜色のない緻密さであるし、画面中所狭しと炎が燃え盛る様は迫力満点。たった1分10秒だからと、やりすぎなくらいの全力で繰り広げられる特撮は圧巻の一言だ。 

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帰ってきたウルトラマン』はドラマ面にスポットが当たりがちだが、シリーズ復活第1作だけあって特撮や怪獣演出への気合も抜かりない作品。そういった意味でも、この『タッコング大逆襲』は同作を象徴するエピソードとも言えるかもしれない。  

(その猛烈な画がファンの間で語り草にでもなったのか、なんと後の1984年に公開された映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』では、ウルトラの父がこのジャックとタッコングの戦いを「過酷な環境下での戦い」のサンプルケースとして挙げている一幕がある)

ウルトラ5つの誓い

ウルトラ5つの誓い

そんな本エピソードは、その〆も実に「らしい」ものになっている。   

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コンビナートでの活躍を認められてMATに復隊した郷。加藤隊長は、そんな郷と共に坂田家を訪れる。その目的は、健に自身の口から直接感謝を伝えることだった。

「貴方の所から戻った郷は、立派に立ち直っていました。もう、非の打ち所のない立派なMATの一員です」
「そりゃ良かった……。ところで、私の方からもお願いがあるんですが」
「ほう、なんでしょうか」
「休暇の時で結構です、郷を貸してください。流星2号を作りたいんです」
「坂田さん、本当ですかそれ!?」
「うん、俺たちの夢なんだ。大事に育てよう」

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帰ってきたウルトラマン』は前述したもの以外にも数え切れない様々な個性・魅力を持った作品だが、この加藤隊長と健のやり取りに象徴される「坂田家とMATの両方が郷の家であり、家族である」という暖かさと、そこから描き出される絆の物語こそが、同作最大のアイデンティティに思えてならない。

 

暖かさと厳しさの共存、怪獣特撮と人間ドラマの融合。1971年という時代だからこそできたハードなドラマ描写、そして特撮ヒーロー黎明期だからこそ生まれた果敢な挑戦の数々。それらに込められた魂が熱く気高いからこそ『帰ってきたウルトラマン』は今も色褪せることがない。 

2021年で遂に放送開始50周年を迎えた同作は当時から大きく再評価が進んだこともあり、現在は円谷プロ作品専門の動画配信サービス「ウルトラサブスク」こと「TSUBURAYA IMAGINATION」で見放題配信中な上、各社からBlu-ray BOXも新品が販売されているなど視聴手段には困らない。 

50周年というこの記念すべき節目に、是非第2話『タッコング大逆襲』そして、そこから続いていく郷たちの努力と絆の物語を振り返ってみてはいかがだろうか。

 

(次郎くん、触れられなくてごめんね……)