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感想『アイカツスターズ! 31~50話 (1年目最終回) 』香澄真昼編 - “勝負の理” をも覆す、「打倒お姉ちゃん」という名の姉妹愛

アイカツスターズ!』が初のアイカツ!シリーズとなる自分が、1話~13話、14話~30話+劇場版、といった節目節目で衝動のままに10000字オーバーの感想記事を叩き上げてしまっていることには他でもない自分自身が一番驚いているのだけれど、最終回視聴後はいよいよそれどころではなくなってしまった。

 

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今回自分が視聴した『アイカツスターズ!』は第31話~最終回の計20話。言うまでもなく怒濤の盛り上がり、見所満載のクライマックスパートだ。しかし、だからといって早乙女あこについて語っているだけで10000字を越えてしまうだなんて流石に想像していなかった。  

今回の記事は、あこ編に続く『アイカツスターズ!』1年目クライマックスの感想記事第2弾、香澄真昼編。これまでの3つの記事で彼女たちについて語ってこなかった分が弾けた長文、是非お付き合いください。


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これまで書いてきた記事の中で、自分は香澄真昼・夜空姉妹にほとんど触れてこなかった。理由は至ってシンプルで、この2人について記事の一部で触れる=生半可な文字数で言及するには、自分の言語化スキルがあまりにも足りていなかったからだ。  

そのため、言及したくても言及できなかったのが『アイカツスターズ!』1年目屈指の名編=第14話『真昼の決闘!』第15話『月と太陽』の前後編。S4という頂点に君臨する姉と、全く異なるタイプの妹……ともなれば「妹が姉に対抗意識を燃やしており、それを軸にした物語が展開する」というところまでは十分に予想できる……けれども、その対抗意識の中に「曲がりなりにも女児向け作品で描かれるであろう範疇を遥かに越えた、非常に複雑かつ生々しい感情」が込められていることまでは流石に予想できなかった。

 

 

事の発端は、第15話『月と太陽』冒頭、四ツ星学園の夏フェスにおいて、真昼が夜空とユニットを組む権利を手にしたこと。 

真昼は先生・生徒一同を前に「香澄夜空には負けない」と宣言し、過酷なトレーニングに没頭。根を詰めすぎた結果保健室に運び込まれてしまうが、そこに駆け付けたのは他でもない真昼の「越えるべき相手」=香澄夜空だった。
 

「大丈夫なの!?」
「お姉ちゃん!? ……何しに来たの!?」
「そんな憎まれ口がきけるなら大丈夫そうね。でも、どうして倒れるまで無理なんか……」
「分からないの!? そんなの、お姉ちゃんを越えるためよ!」
「真昼……?」
「私は、お姉ちゃんを見返したくて四ツ星に入ったの。そのためならどうなったっていい! 私のことなんか放っておいてよ!」
「……っ!」

-「アイカツスターズ!」 第15話『月と太陽』より
 
大の仲良しであった香澄姉妹の日常を一変させたきっかけ、それは夜空が四ツ星学園に入学したことだった。 

あまりに唐突な別れに、真昼が「お姉ちゃんが自分を置いていった」と感じたことは決して嘘ではないのだろう。しかし、その背景を知った小春は「お姉ちゃんを見返したくて四ツ星学園に入った」という真昼の言葉に仄かな嘘を感じ取る。
 

「この前、“夜空先輩を見返すために四ツ星に入った” って言ってたよね。でも本当は違う、大好きなお姉ちゃんに自分を見てほしい、振り向いてほしいから入ったんじゃないの? ……真昼ちゃん、ずっと寂しかったんだよね」
「っ!」
「その気持ち、夜空先輩に伝えなくていいの?」
「分かったようなこと言わないでよ!私は寂しくなんかない、今まで一度だって、そんなこと思ったことない! もういいから帰ってよ!」
「真昼ちゃん……」

-「アイカツスターズ!」 第15話『月と太陽』より
 
小春の指摘は、半分正解で半分間違っていたと言うべきだろう。 

真昼が四ツ星学園に入った理由、その一端は間違いなく「寂しさ」からくる気持ち=「お姉ちゃんに自分を見てほしい」という想いだった。しかし、真昼は夜空の「四ツ星学園への入学」という行動が、彼女の向上心=「もっと遠くへ、高く羽ばたいていきたい」という想いによるものだということも理解していた。そんな彼女に、自分を見てほしい、離れてほしくない……という気持ちを伝えることは、大好きな姉の未来を自分のエゴで潰してしまうことに他ならないのだ。
 
寂しくてたまらない、大好きな姉に離れてほしくない。けれど、大好きだからこそ、その気持ちを伝えることができない。伝えてはいけない……。そんな二律背反の想いが燻り続けたところに、エゴを制御できない自分自身への苛立ちや、自分の気持ちに気付いてくれない夜空への憤りといった負の感情が混ざり合って生まれた「愛憎」こそが、真昼の「お姉ちゃんを見返したい」という想いだったのではないだろうか。  

(保健室のシーンでは「夜空が来てくれたことに一瞬喜んだ」後に激昂したり、第14話でも夜空のスキンシップを強引に拒絶する訳ではなかったりと、この前後編での真昼の行動には愛憎入り混じった様子が多々見受けられる)
 
「私のことなんか放っておいてよ!」という真昼の自暴自棄な様子、そして、それ以上に「私は、お姉ちゃんを見返したくて四ツ星に入ったの。そのためならどうなったっていい!」という言葉=「自分の行いが真昼を追い詰めていた」という事実に冷静さを欠き、真昼に手を上げてしまった夜空。 

彼女たちの衝突は、一体どうして起こってしまったのだろう。素直に気持ちを伝える勇気がなかった真昼が悪いのだろうか、それとも、真昼の複雑な心境に気付けなかった夜空が悪いのだろうか。正直、見ている自分にもその答えは浮かばなかったし、どうすれば2人が分かり合えるかだなんて見当もつかなかった。この段階で予想していたことがあったとすれば、それは「この先のエピソードで2人の和解が描かれていくんだろうな」という、今思えば見当外れも甚だしいものだった。
 

「部屋にいないと思ったら、やっぱりここにいた……!」
「何しに来たの!? こんな時間に、しかもそんな格好で! 貴女S4でしょ!?」
「そうだけど、その前に貴女の姉よ」
「何なの……? 私のことなんてどうでもいいクセに、優しくなんかしないで!」
「ねえ真昼。これ、覚えてる?」
「あっ……。それ、どうして? 捨てたはずなのに」
「だってこれは、真昼が塗ってくれなくっちゃ完成しないでしょ? 」
「っ……!」
「これを見るとね、お仕事で辛いことがあっても頑張れた。私を励ましてくれたの、真昼との思い出が」
「思い、出……」
「私、真昼が四ツ星に入るって聞いて嬉しかった。また一緒に遊べるんだ、って」
「お姉ちゃん、私……ホントはずっと……お姉ちゃん、ごめ――」
「昔も今も、真昼のことが大好きよ。もっと……早く話せばよかった」
「ホントだね、お姉ちゃん」
「これからは、ステージで一緒にお絵描きコーデしてくれる?」
「うん……!」

-「アイカツスターズ!」 第15話『月と太陽』より
 
優しくされればされるほど、その嬉しさと「姉を自分なんかに構わせている」という自己嫌悪、「今まで自分のことを見てくれなかったのに、今更どうして優しくするの」という憤りとがオーバーフローし、叫んで拒絶することしかできなくなってしまう真昼。そんな真昼に夜空が出した答えは「全てを曝け出す」こと。 

真昼が夜空への想いと共に生きていたように、夜空もまた、真昼への想いと共に生きていた。距離は離れてしまっても、夜空には「真昼との思い出」があったから頑張れていたし、むしろ「真昼との思い出があったから」こそ、夜空は未知の世界へと飛び込んでいくことができていた――。 

自分の宝物も、行動にこそ出していたけれど、言葉にして伝えてはいなかった愛情も、秘めていた気持ちも全て伝えた夜空。いくら相手が愛すべき妹であるとはいえ、「自分の行いが彼女を追い詰めていた」という事実にショックを受けた=「自分が真昼にどう思われているか分からなくなってしまった」状態の夜空にとって、それはいったいどれほど勇気のいる行動だったろう。いや、ともすれば「その愛情は間違っていない/姉妹の愛情に、間違いなんてあるはずない」というひめの言葉に貰った勇気がなければ、夜空も今の真昼に向き合うことはできなかったのかもしれない。真昼が自身の素直な言葉を口にできたのも「夜空の真意を知ったから」だけではなく、全てを曝け出す夜空の勇気が、その想いと共に彼女に伝播したからなのだろう。
 

Summer Tears Diary

Summer Tears Diary

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和解した2人が夏フェスでデュエットした『Summer Tears Diary』にも顕著だけれど、この姉妹エピソードの「強さ」は、その感情描写に一切の妥協が感じられないこと。そしてその結果、特に真昼から夜空への想いが単なる姉妹愛を越えたもの=さながら恋愛感情のようにさえ見える描かれ方をされていることだ。
 
姉=夜空への清(愛情)(エゴ)が入り混じった感情と、それにより悩み、苦しんだ果てに愛情が愛憎へと歪んでしまう様は、フィクション・ノンフィクションを問わず「そういうもの」として委細を省かれがちな「一線を越えた感情」という概念にとことん真摯に向き合ったものであるし、その感情による苦しみが(物語・作画の両面で)丁寧に描かれているからこそ、一見して夜空に一方的に当たっているようにも思える真昼にネガティブな印象を抱かずに済む……どころか、むしろ深く感情移入させられてしまう。 

これらの丁寧な積み上げに加え、BGM(まるでこのシーンのために作られたのでは、と思えるほどに完璧なタイミングでサビに入る劇伴『月と太陽』で泣かずにいられる人間、存在するのか……?)などを含めた美しい演出が爆発する夜空・真昼の和解シーン、とりわけ夜空が真昼を抱き締めるシーンは、アイドル活動や人の営みの清濁両面を真摯に描き、その上で全てを肯定してみせる『アイカツスターズ!』という作品が2クール目序盤にして早くも打ち出してしまった、一つの「集大成」とさえ言えるのではないだろうか。
 

 
夜空との和解を果たし、人間として一回りも二回りも成長した真昼。しかし、衝撃的だったのはこれがまだ50話中の15話だということ。え、残りの35話で真昼は何するの……? というこちらの不安を他所に、真昼はあらゆる面で着実な成長を遂げていった。 

「アイドルとしての」成長が第34話『おしゃれガールレッスン』などで描かれていく傍ら、彼女の「人間的な」成長は、意外にも歌組のトップエース=ローラを通して描かれていくことになる。
 

「今、ローラが一番必要としているのはゆめのはず。私と組むより、ゆめと組んだ方がいいステージになると思う」
「でも……今更絶対無理。ゆめとは派手にケンカしちゃったし、今私と組むより、この先のことも……」
「そんなの言い訳でしょ?」
「……!?」
「自分に嘘をつくなんて、らしくないんじゃない? あなたの本当の気持ちはどうなの!?」
「私の気持ち……私の、望みは……。そうだ、私はゆめと一緒に歌いたい。ただそれだけ!」

-「劇場版アイカツスターズ!」より
  
本当の気持ちを伝える大切さ、そして「大好きな相手と共に作るステージの輝き」を知っているからこそ、ローラの背中を力強く押した真昼。 

この出来事をきっかけにしてか、ローラと真昼はその後も親交を深めていき、中でも「劇場版では実現しなかった “真昼×ローラのユニット” 」が描かれる第44話『春の予感♪』においては、なぜこの2人が「気の合う2人」なのかという理由の一端を垣間見せてくれる。

 

 

この時まで、自分は真昼とローラの共通点は「血筋」だと思っていた。姉・兄が共に四ツ星学園のトップスターである真昼、代々音楽家の家系であるローラ……。実際、少なからずこの点で2人はシンパシーを覚えていただろうし、同じプレッシャーを背負う者同士だからこそ通じ合うものは間違いなくあったと思う。けれど、2人にはそれ以上に大きな「アイドルとしての共通点」がもう一つあったのだ。

 

「私、好きだよ」
「え?」
「ローラと、ゆめの関係」
「なぁに? いきなり」
「S4の座はたった一つなのに、お互いに励ましあってアイカツしてるから……見ているこっちも凄くやる気になれるの」
「真昼……」
「私は、お姉ちゃんから刺激を受けるだけじゃなくて、お互いに刺激し会う関係にならなきゃいけない。二人を見てると、その想いがどんどん強くなるの」
「……それ、ゆめが聞いたら泣いて喜ぶと思う」

-「アイカツスターズ!」 第44話『春の予感♪』より

 

「アイドルとしての」真昼・ローラに共通しているのは、誰よりも大切な「愛するライバル」の存在。 

真昼には夜空、ローラにはゆめという、同じステージで戦うライバル兼、誰よりも想い合う最愛の相手がいる。一番大切な相手がライバルでもあること……というのはとても幸せなことだけれど、その一方で「だからこそ話せないこと」もあるだろうし、少なからず気が張ってしまう時もあるだろう。そんな相手を持つ者同士である真昼とローラは、お互いに「お互いの一番ではない」が、だからこそ「同じ想いを共有できる、気の置けない友人同士」……ある種理想的な「親友」と言える関係なのかもしれない。

 

みつばちのキス

みつばちのキス

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十分な実力と広い視野を持ち、確立させた自分自身のスタイルを武器に、たくさんのファンや仲間たちと「凛々しいアイドル」=夜空とは異なるアイドルへの道をひた走る真昼。そんな彼女の姿は、一視聴者である自分の目には 「ゆめたち4人の中で最も安心して “彼女はS4になれるだろう” と思える存在」に映っていたし、S4戦が「現S4との戦いの場」だと分かっても、真昼は夜空に勝つのではないか……と思っていた。  

(前日にあこが負けたことと、歌組は誰が勝っても辛い結果が待っていることを踏まえると「ここで真昼が勝っておかないと、作劇のバランスを欠く」というメタ的な読みもあったけれど)

 

「姉さんにも勝ってほしいけど、真昼にも勝ってほしい……。どっちも応援したいけど……」
「友達だろうと姉妹だろうと、どちらかが敗者になる。それがプロの世界だ」
「分かってるよ! 分かってるけど……負けた方は傷付くんだ。どっちが勝っても辛いよ」

-「アイカツスターズ!」 第47話『香澄姉妹、対決!』より

 

しかし、仮に真昼が勝利したとして、当然それは「夜空が負ける」ということでもある。 

すばるたちの言う通り、たとえどれほど仲良しの姉妹であっても勝負の理は覆らない。いや、仲良しだからこそ、殊更に「どちらが勝っても」辛い結果が待っている。これまで何度も、ゆめたちが「過酷な現実」を越える姿を見せてくれた『アイカツスターズ!』だけれど、この作品はこと「勝負」とあっては非情でもあった。真昼と夜空の最後の戦い、それはどちらが勝っても、間違いなく苦い終わりになる――。そう覚悟を決めて見届けた運命のエピソード、第47話『香澄姉妹、対決!』。

 

 

勝者となったのは真昼。僅差ではあれど、歴代S4中でもきっての実力者である夜空を1年生が越えるという、まさに大金星であった―― と、ここまでは前述の通り予想できていたことで、夜空が一瞬見せた表情に胸を痛めたり、真昼の勝利を喜んでいたり……と、それくらいの余裕があった。問題はその後。

 

「おめでとう、真昼。 “打倒お姉ちゃん” が目標だったんでしょう? 努力して勝ち取ったんだから、しっかり喜びなさい?」
「……」
「私は、凄く嬉しい……」
「えっ?」
「私を越えてくれて、ありがとう!」

-「アイカツスターズ!」 第47話『香澄姉妹、対決!』より

 

夜空は「これで心置きなく行ける」と、一同の前でフランスへの留学を宣言。残された真昼に、自らの育てたブランド=Romance Kissを託してみせる。

 

 「私の夢は……お姉ちゃんから生まれたの。最初はお姉ちゃんみたいになりたくて……いつからか、お姉ちゃんとは違うアイドルになりたくて、がむしゃらに頑張ってきた。私がここまで来れたのは、お姉ちゃんのおかげ。香澄夜空は、私の憧れ! これまでも……これからも!」
「真昼……」
「ありがとう、お姉ちゃん!」

-「アイカツスターズ!」 第47話『香澄姉妹、対決!』より

 

涙する勝者=真昼。真昼の成長に笑顔を浮かべる敗者=夜空。2人の姿は、あさひの……あるいは私たち視聴者の誰もが覚悟していた「避けられない結末」=「負けた方は傷付く」という、勝負における絶対の理を覆すものだった。

 

 

アイカツスターズ!』は、一貫して「アイドル」の前に立ちはだかる「現実」を描き続けてきた。その最たるものの一つが「勝者の笑顔があれば、必ず敗者の涙も存在する」という事実。それはとりわけ2~3クール目で克明に描写され、私たち視聴者に「どれだけ仲の良い間柄であろうと、その理を覆すことはできない――という、ある種の「呪い」のように深く刻み込まれることになった。 

しかし、真昼と夜空の結末はそれを根底から覆してみせるもの。それは、夜空にとっては負けた悔しさよりも「真昼が、自分を越えるほどの存在になった」ことへの喜びが勝り、真昼にとっては、勝った喜びよりも「それにより、姉が旅立つ決断をしてしまう」ことの悲しみが勝っていたから。勝負によって悲しみが生まれるとしても、その悲しみを上回る喜びがあるならそれは「悲劇」には成り得ない。勝負に勝ったとしても、その喜びを悲しみが上回ってしまうこともある。2人が勝負の理を越える結末に辿り着いたのは、それほどまでに=「勝負という枠組みを覆してしまうほどに、2人の間にある愛情が強かったから」という、ただそれだけのシンプルな話なのだろう。

 

だからといって、真昼が「自分が負ければ良かった」などと思うことはない。今の彼女には、「自分が勝ったからこそ、夜空が自身の望む道を行ける」ことも、「居場所が離れていても、お互いの繋がりが切れる訳ではない」ことも分かっているから。 

けれど、そういった思いを言葉にしなかったからこそ、仲良しの2人は取り返しがつかなくなる一歩手前まですれ違ってしまっていた。だからこそ、真昼はここで一つの言葉を残してみせる。

 

「フランスに行っても油断しちゃダメ。これからも、私の目標は “打倒! お姉ちゃん!!” だから」
「ええ、望むところよ!」

-「アイカツスターズ!」 第47話『香澄姉妹、対決!』より
 
「打倒お姉ちゃん」の言葉を改めて自身の目標として掲げた真昼。しかし、夜空を越えた今、それは文字通りの「夜空を越える」という意味ではないように思う。 

それは「ここで自分が勝ったとしても、お姉ちゃん=夜空はずっと自分の憧れであり続ける」という真昼からのメッセージであり、「ずっと私の先で羽ばたいていて、何度でも追い付くから」という夜空へのエール。そして、真昼がこの目標を持ち続けることは同時に「そんな真昼の存在が、ずっと夜空を支え続けてくれる」ということでもある。ここで改めて掲げられる「打倒お姉ちゃん」の言葉は、いつでも、どこにいても途切れない2人の繋がりの証であり、成長した彼女たちにとっての「これからも一緒にお絵描きコーデをしていこうね」という約束なのだろう。

 

未来トランジット

未来トランジット

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姉妹として、ライバルとして、それぞれ新たなステージへと進んだ真昼と夜空。彼女たちは「2年目」にどのような道を歩むのだろう。 

特に真昼は、夜空から美組のS4だけでなく、ブランド「Romance Kiss」も継いでいる。1年目以上の苦難の道行きは避けられないだろうし、目標でありライバルである夜空はもう側にいない。そんな彼女が「打倒お姉ちゃん」の言葉と共に進む未来を、成長した姿で夜空と再会するその日を、今はただ心待ちにしていたい。

 

 

 「歌組のステージ順が決まった……!」
「ゆずとの約束を果たす時が来ました」
「誰にも負けないッ!」
「次回、アイカツスターズ!『わたしだけの歌』掴め、アイドル一番星!」

-「アイカツスターズ!」 第47話『香澄姉妹、対決!』より