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感想『オケカツ! 杜の都Ver. 』- プラネット!5周年スペシャルに続・キラッキラ! “オーケストラならでは” 満載のメモリアルコンサート

この日が来ることをずっと、1年半前の初報からずっっっっと待っていた。 

 

 

2025年3月20日、仙台で行われたアイカツ!シリーズのオーケストラコンサート『オケカツ!』。  

このイベントに万全の状態で臨むことが「アイカツ!シリーズ全作視聴」という長旅の大きなモチベーションになっていたし、事実、その選択は大正解だった。このオケカツ!は「オーケストラコンサート」の一言では到底収められない、シリーズへの愛とその歴史が詰まった規格外の2時間だったからだ。 

ところが、どれだけ壮絶な公演でも (先日のキラッキラ!も然り) Blu-rayやCDとして記録に残らないのが昨今の世知辛いエンタメ事情。だったら、アイカツ!シリーズについて文章を書き続けてきたオタクとして「書き残す」のが礼儀というもの……! 

というわけで、下記は今回のイベント『オケカツ! 杜の都Ver. 』の感想兼レポート記事。音楽や楽器の知識がないなりに、コンサートに溢れていた熱量やアイカツ!愛、そしてこの場限りの様々なメモリアルイベントについて、可能な限り書き残しておきたい。


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《目次》

 

 

イントロダクション~「アイカツ!BGMメドレー」

 

今回のイベントは、その正式名称を『オケカツ! 杜の都Ver. 』という。杜の都、つまりは仙台での公演ということで、演奏は仙台を拠点に活動され、アイカツ!以外にもアニメ作品のコンサートを多数開催されている仙台フィルハーモニー管弦楽団 (仙台フィル) の皆様。加えて、今年で筐体稼働から5周年となる『アイカツプラネット!』の主人公=音羽舞桜/ハナを演じ、現在もアイドルグループ「いぎなり東北産」で活躍中の伊達花彩氏も参加されるなど、開催前から本公演には「仙台スペシャル」の覇気が漂っており――結果、会場となった「仙台銀行ホール イズミティ21」は来場者で溢れ返っていた。


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この写真にぼやっと写っている通り、場内は物販列でパンパン、会場外も見渡す限り人だらけ。更にはアイカツ!のグッズや痛バッグを集めて写真を撮っているファンダムまで見受けられるなど、開演前から会場はアイカツ!愛でごった返していた。 

して、いざホールに入ると会場はなんと満席。会場が仙台、それもオーケストラコンサートというややマニアックなイベントでこの盛り上がりっぷり、実は相当凄いことなのでは……!?

 

 

また、そんな盛り上がりの一翼を担っていたのが『アイカツ!』『アイカツスターズ!』の歌唱担当/ボーカルキャストでお馴染み遠藤瑠香 (るか) 氏、星咲花那 (かな) 氏、天音みほ (みほ) 氏の参戦だ。

 

 

ここで気になったのは「リハーサル」という一言。ゲストの皆様はてっきりトークショーのような形で登壇されるのかとばかり思っていたけれど、どうやらそうではないらしい。そうなると、どうしても諸々期待してしまうのがオタクの性というもの。 

けれど、こういう時は変に期待せずに「無」で臨むのが一番。事前予想の類いは頭から投げ捨てて、前から二列目というとんでもない席に座して精神集中。ハナの前説 (伊達花彩氏の新録!) というとんでもない爆弾でその集中を木っ端微塵に消し飛ばされたところで、遂にオケカツ!の幕が上がった。

 

 

開始一秒で “勝って” しまった。  

いや勝ち負けも何もないのだけれど、心の中では間違いなくガッツポーズを決めていた。この曲が大好きという大大大前提はもちろんとして、OPテーマではなく劇伴、それも「ステージの開幕」に相応しい『芸能人はカードが命!』をスタートに持ってくる時点で、この先も「理解ってる」セットリストが待っていると確信できたからだ。  

こうして始まったオケカツ!、その最初の曲目はアイカツ!BGMメドレー」。いちごたちの日常を彩った『新たなオファー』などに加え、あかりGenerationでお馴染み『アイカツダッシュ!』、そしてシリーズで何度も「泣かせ」を作ってきた『伝説のアイドル・マスカレード』が演奏される中、自分はオーケストラ演奏の力……具体的には、その「厚み」に度肝を抜かれていた。

 

 

普段耳にしている劇伴 (音源) は、複数の音で構成されていてもそれらが渾然一体となって聴こえてくることがほとんど。それは「彼ら自身が主役ではない」という劇伴の特性上当然のことなのだけれど、こと今回のオーケストラコンサートではそんな劇伴こそが主役。もっと言えば、楽曲を構成する一つ一つの演奏が主役のようなもの。  

生演奏ならではの立体感もあって、楽曲の「厚み」を全身で堪能することができたし、そんな超豪華版生演奏楽曲を生で浴びれる幸せを噛み締めていると、コンサートは続いて『アイカツプラネット!』のコーナーへ。

 

 

『プラネット!』コーナー - オーケストラVer. の衝撃と「Bloomy*スマイル」

 

“こういう時は変に期待せずに「無」で臨むのが一番” ……とは書いたけど、頭の中にはどうしても「事前発表された曲目」が残っていた。そのラインナップはこちら。 

アイカツ!BGMメドレー
・あかりGeneration 10周年コーナー
アイカツスターズ!BGMメドレー
・ひとりじゃない!
・君のEntrance
・HAPPY∞アイカツ!
・ゴシックコーナー  

この状況でプラネット!コーナーに入り、流れ出したのは『みんなで一緒にミラーイン☆』。この曲が聴けたことそれ自体に狂喜する一方、頭のもう半分は「曲目にないものも演奏してくださるんです!?」というドデカい衝撃に支配されていた。 

となれば、期待していいのか……?『Bloomy*スマイル』を……!? いや待て欲張るな、HAPPY∞アイカツ!だけで十二分に満足だろうが!! いやでも……と頭の中がぐちゃぐちゃし始めた辺りで流れ出す『HAPPY∞アイカツ!』のオーケストラアレンジ。 

そう。演奏されたのは確かに事前発表通り『HAPPY∞アイカツ!』。けれど、それはオーケストラ演奏に併せて大幅なアレンジが施されたもの =「オーケストラVer. 」と呼ぶべき実質的な新規楽曲。「原典の味はそのままに、大幅にボリュームアップした超豪華版」だった劇伴群とはまた違った魅力の味付け、それもスターズ!の最強劇伴『スタートライン! ~Next Stage Ver.~』に方向性の近いアレンジを前に、早くも涙腺崩壊注意報が発令されたところで――

 

Bloomy*スマイル (TV Size Version)

Bloomy*スマイル (TV Size Version)

  • 舞桜・るり・響子・栞 from STARRY PLANET☆
  • TV サウンドトラック
  • ¥255

 

音もなく伊達花彩氏が登壇、オーロラペガサスの再現ドレスで歌い始めたのは『オーケストラVer.のBloomy*スマイル』!! や、やったァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

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良曲揃いのアイカツプラネット!だけれど、中でも自分が好きなのが『Bloomy*スマイル』。元気一杯・エネルギッシュな曲調にひとふりされた切なさが同作にピッタリなのはもちろん、第23話の「CGから実写に移行するステージ」という大見せ場を飾ったのもこの楽曲だ。 

そんなBloomy*スマイルが伊達花彩氏の生歌唱で聴けるというだけでも感激だったのに、オーケストラVer. のそれを情感たっぷりに歌う伊達花彩氏の姿は「本編後もアイドルとして活躍し続けた未来の音羽舞桜」そのもの。様々な事情から短期間に終わってしまったプラネット!のifを見せてくれたようにも思えるその姿、あるいは、氏のパフォーマンスから滲み出ていた『プラネット!』への思いこそが、自分を含めた会場の涙を誘った決定打だったのかもしれない。

 

HAPPY∞アイカツ!

HAPPY∞アイカツ!

  • STARRY PLANET☆
  • J-Pop
  • ¥255

 

「予想外」というスパイスと『ドリームステージ☆』

 

ライブで楽曲が披露されるパターンは、自分の知る限り「次は○○を歌います」という前フリから爆発させる “ジェットコースター式” と、前フリを一切行わず、不意打ちのイントロドンで会場を湧かせる “フリーフォール式” の二種類がある。それで言うと、アイカツ!~プラネット!コーナーがジェットコースター式だったのに対し、ここからはフリーフォール式のオンパレード。結果、Bloomy*スマイル後に突如叩き込まれる『君のEntrance』で情緒が大爆発してしまった。

 

君のEntrance

君のEntrance

  • らき・あいね・みお from BEST FRIENDS!
  • J-Pop
  • ¥255

 

ただでさえ様々な文脈が乗っており、新参者の自分でさえ涙腺に来てしまう名曲『君のEntrance』。オーケストラ演奏だとその「卒業ソング」としての色が倍プッシュされてしまうという想定外のバフが発生していて、それはそこから続けて披露された『ひとりじゃない!』も同じだった。 

こんな流れでスターズ!BGMメドレーに入られたら耐えきれる気がしねェよ!などと生存本能がわめき出したところで、なんと流れ出したのは『STARDOM!』、そして『裸足のルネサンス』。裸足のルネサンス!?!?!?!?!?!?!?!?

 

裸足のルネサンス 〜レイ ver.〜

裸足のルネサンス 〜レイ ver.〜

  • りえ from AIKATSU☆STARS!
  • アニメ
  • ¥255

 

オーケストラ演奏の『君のEntrance』が卒業ソングなら、こちらはまさに宮廷音楽。前者とは異なるベクトルで金管楽器との相性が抜群で、ここで突如裸足のルネサンスが投げ込まれるという異常性を「馴染み」や「親和性」、そしてコンサートマスターによる圧巻のソロ演奏が完璧に押し流していた。オケカツ、恐ろしいコンサート……!  

(今回演奏されたボーカル楽曲は、自分の記憶が正しければ「Aパート+間奏+Cパート」という『フレンズ!』以降のステージで用いられていたスタイル。そのため、裸足のルネサンス以外にも「間奏で魅せる」演奏が非常に多かった。演奏もまた「パフォーマンス」なのだと思い知らされる素晴らしい演奏でした……!)

 

また、アイカツスターズ!主題歌から抜擢されたのはみんな大好き『STARDOM!』。

 

 

合唱曲として使われたことからも明らかなように、この『STARDOM!』もオーケストラと好相性な一曲。音楽に詳しくない自分でも、この辺りで「今回の選曲って、もしや “オーケストラとの相性” で決められているのでは」という予想が浮かんできて、それを確信させてくれたのが次の『ドリームステージ☆』だ。

 

 

『裸足のルネサンス』が終わると、ステージには「かな」こと星咲花那氏が登場。間近で観るのは初めてだったので、まず圧倒されてしまったのがその「実写版香澄真昼」ぶり。 

デイライトフェスティバルコーデを思わせるドレスや髪型、ひいては表情からスタイルに至るまで、かな氏のビジュアルは寸分違わぬ香澄真昼。そんな実写版真昼から真昼の歌声 (本物) が出てくるものだから、スターズ!オタクの自分はそれはもう盛大に感極まってしまったし、流れ出したのがまさかの『ドリームステージ☆』だったのでいよいよ脳の処理が追い付かなくなってしまった。

 

ドリームステージ☆

ドリームステージ☆

  • ななせ・みほ・かな from AIKATSU☆STARS!
  • アニメ
  • ¥255

 

作中で一度しか使われていない+CGステージさえ存在しないレア楽曲『ドリームステージ☆』。そのオーケストラVer. ともなれば、その貴重さは大袈裟でなく「一生に一度聞けるかどうか」というレベルなのだけれど、一方で、その選曲は大いに納得できるものでもあった。 

というのも、スターズ!作中でブロードウェイドリームのテーマソングとして扱われているように、この歌の魅力はその煌びやかなパレード感。つまり、このドリームステージ☆は『裸足のルネサンス』らとは方向性の異なる「オーケストラ映え楽曲」になっており、 (伸びやかで凛としたかな氏の歌声も相まって) その演奏はまさに豪華絢爛。オケカツ!ならではの味わいが詰まった、前半のフィナーレに相応しい大満足のステージだった。……え、ここまでの満足感でまだ半分!?

 

  

(作中でドリームステージ☆を歌ったのは真昼、夜空、ツバサのSKY-GIRL組だけれど、MVではなんと真昼、夜空、そして小春の3人になっている。同じななせ氏の担当キャラクターでもあるので、スターズ!10周年CDか何かでこの音源がリリースされないものだろうか……)

 

アイカツスターズ!BGMメドレー」~『孤独な太陽/みんなで輝く!』

 

20分の休憩を挟んで始まったのは、1年半前の自分がオケカツ!に行くと決めた理由でもある「アイカツスターズ!BGMメドレー」。特筆すべきは、その選曲・演奏順が「アイカツスターズ!本編の流れ」を追体験させてくれるものになっていたことだろう。

 

 

各話アバンで印象的だった『四ツ星学園』、主に日常シーンで用いられた『先輩の教え』、そして、2年目の「これまでのアイカツスターズ!」で多用されていた『ヴィーナスアーク襲来!』。1年目から2年目までを辿るかのような選曲にしみじみと浸りながら、ここらで『SHINING ROAD』が来るか……!? と身構えていると、繰り出されたのはなんと『孤独な太陽』

 

 

エルザのテーマこと『パーフェクト・エルザ』のアレンジであり、第86話の太陽のドレス顕現や第96話の「フォルテ母子の和解」など、印象的なシーンを数多く彩った『孤独な太陽』。 

使用回数の多い『パーフェクト・エルザ』ではなく、敢えてこちらを採用する「理解り」に内心頭を下げつつ――直後、この選曲に込められたもう一つの意味に言葉を失ってしまった。

 

 

メドレーのトリを飾ったのは、2年目における絆のテーマこと『みんなとの絆』! 

自分はこの楽曲が『スターズ!』でも一、二を争うほどに好きだったので、それがオケカツ!で聴けたことそれ自体はもちろん、オーケストラVer. ということで演奏が非常に重厚になっている (原曲は、センチメンタルなシーンでの使用を想定しているためか、音数が少なく抑えられている) のもたまらなく嬉しかった。劇伴オタクとしては、こうして「普段は端役の劇伴が “主役” になっている」ことが本当に幸せで、それが大好きな『みんなとの絆』であれば尚更……! 

ところで、自分が『みんなとの絆』が大好きな理由の一つが、第96話冒頭の「ゆめたち7人が手を繋ぐ」シーンなのだけれど、ここでメドレーの順番を思い出してほしい。 

……そう、この前に演奏されていたのは、第95話のサブタイトルにもなっている『孤独な太陽』。となれば、その後に『みんなとの絆』が演奏されたのは、それがおそらく「第96話を想起させるもの」であるから。つまり、自分が聴けたのは単なる『みんなとの絆』ではなく、よりによって「自分の一番好きなシーンの『みんなとの絆』」だったのだ。  

それをオーケストラで聴けたのだから、この時は誇張でも何でもなく「もう人生に悔いはない」の気持ちで一杯だった。大好きな楽曲、それも劇伴という普段スポットの当たることのない存在が、オーケストラによって「主役」に生まれ変わり、しかも「メドレーの大トリとして」「自分にとってのベストシチュエーションで」演奏される……。長年オタクをやっているけれど、この瞬間は唯一無二と言っていいほどの「至福」だった。選曲ご担当者様、そして仙台フィルの皆様、本当にありがとうございました……!!

 

kogalent.hatenablog.com

 

ゴシックコーナー/あかジェネ10周年コーナー ~ 実質的な『続・キラッキラ!』

 

Dreaming birdさん「まだ終わっちゃいねぇってんだよォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ぼく「ウワァァァーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

『みんなとの絆』に浸っていた=油断しきっていたせいで、この時の自分は公演が1/3以上残っていることも、この後に「ゴシックコーナー」という怪物が控えていることも、スターズ!メドレーからゴシックコーナーへの橋渡しとして『Dreaming bird』が演奏される可能性も、どれもこれもが頭から綺麗さっぱり抜け落ちていた。

 

Dreaming bird

Dreaming bird

  • ななせ
  • アニメ
  • ¥255

 

自分が初めて参加したアイカツ!イベントである2023年末のクリスマスライブでも、会場を異様な「凄み」で包み込んでいたDreaming bird。その破壊力は今回も健在で、オーケストラで演奏されるそれは「オーケストラVer. 」を越えてもはや「讃美歌」の領域に足を突っ込んでいた。 

けれど、その異様な破壊力は何もDreaming birdに限った話ではない。

 

絆 ~シンクロハーモニー~

絆 ~シンクロハーモニー~

  • さくや・かぐや from BEST FRIENDS!
  • J-Pop
  • ¥255

 

そも、ゴシック曲はアンティークや神話・宗教といったモチーフの時点でオーケストラと親和性が高いもの。結果、冒頭のピアノ部分がソロ生演奏で映えに映え、サビのハーモニーも立体的な “波” として際立っている『絆 ~シンクロハーモニー~』だとか、冒頭の「デー↑デー→デー↓デー→デー↓デー→デー↑デー→デェェェン!!!!!!!!!!!!」の圧がとんでもないことになっている『永遠の灯』だとかが連続でお出しされる異常事態に。 

しかも、この永遠の灯はなんと『硝子ドール』から続けて流れるという驚異のスペシャルユリカ様仕様。会場前でユリカ様痛バッグの合同撮影会をしていたファンの方々、無事!?!?!?!?

 

永遠の灯 ~ユリカ Version~

永遠の灯 ~ユリカ Version~

  • remi
  • アニメ
  • ¥255

(アイカツ!第89話『あこがれは永遠に』オタクの自分は無事致命傷だった)

 

そうこうしていると、ハナのナレーションで (この辺りでハナの新録ナレーションに驚かなくなっている自分が怖い) 次はあかりGeneration10周年コーナーだよ、という案内が。その案内で「あれっ、“あの歌” はゴシックコーナーで流れないのかな。いや、これから流れるのかな? 流れるよね……?」とやや不安になったところで、不意に演奏され始めたオルゴール音。耳馴染みのないメロディに驚いたのも束の間、そこから流れ出す耳馴染みしかないイントロに目をひん剥いて狂喜する自分がいた。 

ゴシックコーナーとあかりGeneration10周年コーナーの橋渡しといえば、そう。『いばらの女王』をおいて他にありませんよねッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

いばらの女王

いばらの女王

  • もな
  • アニメ
  • ¥255

 

あかりGenerationのオタク、特に『ハローハロー』『いばらの女王』『START DASH SENSATION』の三曲が大好きな身としては、『いばらの女王』が聴けたことも、この楽曲があかジェネコーナーの狼煙を上げる大役を担っていたことも嬉しかったし、キレッキレのバイオリンや『タルト・タタン』を感じさせる「イントロ・アウトロにオルゴールの音色が加えられたアレンジ」が本当にたまらなかった……!  

一発目からドえらいものを浴びてしまって急激に高まるハードル。そういえば、あかジェネの劇伴は冒頭のアイカツ!BGMメドレーでも演奏されていたし、このコーナーでは一体何を演奏するんだろう――と、そんなことを思っていた矢先、遂に登壇される「みほ」こと天音みほ氏。そのドレスと髪型を見て思わず天を仰いだ。

 

 

かな氏も登壇されることから、最初は香澄夜空としての登壇かとばかり思っていたのだけれど、今回のみほ氏は紅林珠璃! そして歌うのは『キラッキラ!』では未歌唱だった『Passion flower』!!

 

Passion flower ~珠璃 ver.~

Passion flower ~珠璃 ver.~

  • みほ
  • アニメ
  • ¥255

 

サングリアロッサらしい優美さと静かな熱さが特徴的な『Passion flower』だけれど、今回のオーケストラVer. はよりバラードに寄った仕様。アツい、よりも「熾烈」という表現が似つかわしいダウナーなアレンジは、さながら「スターライトクイーンカップで珠璃がPassion flowerを歌っていたら」というifを思わせるもの。 

そんなアレンジに合わせてか、キラッキラ!では『ラブリー☆ボム』をはじめキレ味抜群のダンスを披露していたみほ氏の情熱的なパフォーマンスも、今回は淑やかな歌姫然としたものに。その分随所で見える紅林節や、見惚れるような美しさ・カッコよさも大いに際立っていて、都合が合わずキラッキラ!がオンライン鑑賞となった身としてはひたすらに感無量だった。ほ、本物の紅林珠璃だ……!!

 

 

舞台から捌けていく実写版紅林珠璃、もといみほ氏を見送っていた瞬間、ふっと彼女とすれ違う白い人影。まるで第177話『未来向きの今』のようなシチュエーションで登壇したのは「るか」こと遠藤瑠香氏!

 

 

今回るか氏が登壇されると聞いて (歌唱されると分かって) どうしても頭によぎってしまったのが『キラッキラ!』での機材トラブル。

 

るか氏の歌声が楽曲からワンテンポ遅れる状況が続き、Aパートが終わる辺りで「イヤモニのトラブル」だと確信。この大見せ場でなんてことだ、と一視聴者ながら血の気が引く思いだったけれど、どういうわけかBパートから間奏にかけて徐々に「修正」がかかっていき、Cパートではすっかり本来の歌唱に戻っていった。イヤモニが直ったのだと誰もが思う中で歌唱を終えたるか氏は、登壇したりえ氏・みき氏と入れ替わるように退場。そう、驚くべきことに、るか氏はイヤモニが直っていない=本来の音が聴こえない状態で、会場の音に合わせて自らテンポを調整、最終的に完璧な形で歌いきる――という、まさに空前絶後のステージをやってのけたのである。

引用:〈感想〉“ベストシーン10選” で振り返る『アイカツ!』後編 - 3~4年目 (あかり編) + あかりGeneration 10周年記念イベント『キラッキラ!』 - こがれんアーカイブ

ファンにとっては「スターライトクイーンの力を示した伝説の一幕」でも、るか氏ご本人にとっては悔いの残るステージ。そのことは、氏のラジオ『第93回 遠藤瑠香のふれあい広場』でも語られていたところ。 

となれば、今回のオケカツ!は氏にとってまたのない「リベンジの機会」であり、今度こそ「るか氏の歌いたかったSTART DASH SENSATION」が歌われるのでは……と、そんな期待と緊張を胸に壇上を見守っていると、程なくして始まる『START DASH SENSATION』。それは、キラッキラ!とはまた異なる方向で……もとい、キラッキラ!での出来事さえも取り込んで進化したかのようなステージになっていた。

 

START DASH SENSATION ~あかり Version~

START DASH SENSATION ~あかり Version~

  • RUKA
  • アニメ
  • ¥255

 

例によってオーケストラVer. のアレンジが施されていたSTART DASH SENSATION。特徴的だったのは、その編曲が前述の『Passion flower』以上にバラードに寄せられた =「厳か」とさえ言えるものだったこと。  

オケカツ!における歌唱は、アコースティックライブ同様「生演奏に歌唱を合わせる」という難易度の高いもの。演奏が賑やかならば、その分「ブレ」も生まれる=演奏と歌唱が多少ズレても大勢に影響はないけれど、厳かなアレンジのオケカツ!版START DASH SENSATIONは「演奏と歌唱が僅かでもズレてしまうと、それが悪目立ちしてしまう (観客に分かってしまう) 」ものになっていた。つまり、るか氏は、実質的なキラッキラ!のリベンジでもあろう今回のSTART DASH SENSATIONにおいて (敢えて、なのか) 更に難易度の高いステージに挑み、その高いハードルを完璧に飛び越えてみせたのだ。

 

 

キラッキラ!でも披露されていた緻密な音合わせはここでも顕在。オーケストラを「率いている」かのような繊細で力強い歌唱や、演奏による「START DASH!」のコーラスを背中で受け止める姿はまさにスターライトクイーン・大空あかりそのもので、続く『Lovely Party Collection ~あかり&珠璃&まどか Ver. ~』という激レアステージと併せて、あかりGeneration10周年を締め括るに相応しい最高のグランドフィナーレになっていた。お三方とも、本当に本当にありがとうございました……!!

 

Lovely Party Collection

Lovely Party Collection

  • RUKA, もな & MIKI
  • アニメ
  • ¥255

(Lovely Party Collectionでは、前半で真昼として登壇したかな氏がなんとまどかとして再登壇。キラッキラ!もそうだったけれど、最後は明るく楽しく締め括ってくれるところにあかジェネらしさを感じてしみじみ浸ってしまう。あかりGeneration10周年、その真のラストを見届けられて本当に良かった!)

 

フィナーレ/アンコール -『プラネット!』へ贈られる目一杯の祝福

 

実質的な続・キラッキラ!とも呼べそうなあかジェネコーナーを経て、公演はいよいよクライマックスへ。既に発表されているラインナップを踏まえて、会場中が「来るか…… “アレ” が……」と固唾を飲む中、流れ出したのはなんと『SHINING LINE*』!

 

SHINING LINE* 〜いちご & あおい & 蘭 & あかり Ver.〜

SHINING LINE* 〜いちご & あおい & 蘭 & あかり Ver.〜

  • わか・ふうり・ゆな・るか from STAR☆ANIS
  • アニメ
  • ¥255
  

SHINING LINE*はソレイユの歌であり、バトンを繋ぐ継承の詩。それを、この「いちご編最終回」×「あかりGeneration第0話」で他ならぬあかりが歌う。歌を軸にした作品において、こんなにも美しい「主人公交代劇」があるだろうか。ただでさえ「予想外の激アツサプライズ」に弱すぎる自分にとって、それはもう空前絶後の大感謝案件で、顔面を涙でびしょびしょにしながら「アイカツ!ーーーーー!!!!!!!今までごめんよーーーーーーー!!!!!!!!」と内心叫び散らかしていた。

引用:〈感想〉“ベストシーン10選” で振り返る『アイカツ!』前編 - 1~2年目 (いちご編) + 劇場版 - こがれんアーカイブ

歌それ自体が大好きなのはもちろん、自分にとっては「アイカツ!を大好きにさせてくれた歌」という意味でも特別な思い入れがあるSHINING LINE*。かつていちごからあかりに渡されるバトンだった歌が、今度は「あかりからいちごに渡される」かのような曲順も相まって、あかジェネコーナーで臨界を迎えたはずのボルテージがその更に向こう側まで吹き飛ばされてしまったし、ここから『MY STARWAY』に続くという空前絶後の構成にはいよいよ言葉を失ってしまった。

 

MY STARWAY

MY STARWAY

 

『MY STARWAY』といえば、言うまでもなくいちごたちにとって、そして私たちにとっての「卒業」を謳う歌。『君のEntrance』同様オーケストラ演奏によってメッセージ性が跳ね上がるのはもちろん、このMY STARWAYはなんと「曲の節々にSHINING LINE*のメロディが織り込まれている」という特別仕様。 

『オケカツ!』に込められた深いアイカツ!愛を最後の最後にもう一段階高いレイヤーで味わわされて、改めてこのコンサートへの感謝、そして「もっと聴いていたい」という寂しさが込み上げてくる中、惜しまれつつもプログラムは終了。ハナ役・伊達花彩氏の20歳の誕生日を会場の皆で祝うという最高の〆を経て、オケカツ!はお開き――とは、ならなかった。

 

芸能人はカードが命 ver.4

芸能人はカードが命 ver.4

カードもともだち!

カードもともだち!

アンコール枠として控えていたのは、「ドレスアップBGMメドレー」というとんでもない隠し球。 

諦めかけていた『SHINING ROAD』『カードもともだち!』が聴けただけでも感無量だったのに、それらが『芸能人はカードが命!』『みんなも一緒にミラーイン☆』と共にメドレーとして演奏される様はまさにアイカツ!シリーズの総決算。最後の最後で本コンサートにおける大本命を叩き込まれてしまって、自分は「この時のためにアイカツ!シリーズを走ってきたのかもしれない」と思えるほど満たされてしまった……のだけれど、この最後のメドレーは、先輩ファン諸氏にとってはもう一つ大きな意味を持つものだったらしい。

 

 

伊達花彩氏の登壇と誕生日祝い、ハナの新録ナレーション、そして (これまでのオケカツ!でも恒例だったらしい) アンコールのドレスアップメドレーに、今回から『みんなも一緒にミラーイン☆』が加わったこと……。それらは、仙台開催だからこそ実現した「アイカツプラネット!稼働5周年」を祝うアニバーサリープログラムでもあり、先日の『アイカツアカデミー! スペシャルアイドルコラボレーション』から続く、公式からプラネット!に対する熱いラブコールでもあったのだ。

 

 

 

公式の方々 (製作陣やスタッフ・キャストの皆様) が『プラネット!』を大切にしてくれていること。その愛や熱量を仙台フィルハーモニー管弦楽団をはじめとした皆様が受け取り、音楽という形で昇華してくださったこと……。それらもまたアイカツ!シリーズが繋いできたバトンの一つと言えるのだろうし、シリーズファンとしては、そのバトンが更なる未来へ繋がること=ドレスアップメドレーに『Memories for tomorrow』が加わるであろう次なるオケカツ!の開催を願わずにはいられない。  

して、そのために必要なのは何といってもアンケートへの回答。回答期限は3/27(木)までなので、未回答の方はご注意を! 

 

 

改めて、本コンサートに携わってくださった皆様、本当に本当にありがとうございました。オケカツ!、最高のコンサートでした!! 

いつか、第4回オケカツ!の開催を迎えられる日が来ますように。そして、その時はどうかこの (松岡) ななせさんの願いが実現しますように……!